あはせ)” の例文
掘たる雪は空地あきちの、人にさまたげなきところへ山のごとくつみ上る、これを里言りげん掘揚ほりあげといふ。大家は家夫わかいものつくしてちからたらざれば掘夫ほりてやとひ、いく十人の力をあはせて一時に掘尽ほりつくす。
人家じんかにちかきながれさへかくのごとくなれば、この二すぢながれ水源みなかみも雪にうづもれ、水用すゐよううしのふのみならず水あがりのおそれあるゆゑ、ところの人ちからあはせて流のかゝり口の雪を穿うがつ事なり。
熊の穴居こもりたる所をみつくれ目幟めじるしをのこして小屋にかへり、一れんの力をあはせてこれをる。その道具だうぐの長さ四尺斗りの手槍てやりあるひ山刀やまがたな薙刀なぎなたのごとくに作りたるもの、銕炮てつはう山刀をのるゐ也。