“しか”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:シカ
語句割合
30.0%
15.5%
15.0%
12.3%
7.4%
7.0%
鹿3.1%
1.3%
1.2%
仕掛0.9%
0.8%
賜暇0.5%
0.4%
0.3%
0.3%
0.3%
確乎0.3%
0.2%
0.2%
加之0.2%
0.1%
仕兼0.1%
子夏0.1%
0.1%
0.1%
之加0.1%
0.1%
0.1%
為掛0.1%
疵瑕0.1%
顰蹙0.1%
0.1%
枝柯0.1%
仕換0.1%
史家0.1%
師家0.1%
0.1%
獅噛0.1%
詩歌0.1%
雌花0.0%
叱咤0.0%
叱責0.0%
士家0.0%
枝花0.0%
知客0.0%
仕懸0.0%
仕替0.0%
0.0%
0.0%
四箇0.0%
子華0.0%
0.0%
志珂0.0%
慥乎0.0%
教唆0.0%
歯窠0.0%
為兼0.0%
0.0%
發端0.0%
皆然0.0%
確然0.0%
私家0.0%
糸價0.0%
詩家0.0%
0.0%
0.0%
0.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
(七)舜禹しゆんうあひだ(八)岳牧がくぼくみなすすむ。すなはこれ(九)くらゐこころみ、しよくつかさどらしむることすうねん(一〇)功用こうようすでおこり、しかのちまつりごとさづく。
しかし少年は大きな身体を不器用に丸めて、俯向いたまま、むつと口を噤んでゐた。暫くしてから、困つたやうに、筆を玩びはじめた。
傲慢な眼 (新字旧仮名) / 坂口安吾(著)
白刃しらはげ、素槍すやりかまへてくのである。こんなのは、やがて大叱おほしかられにしかられて、たばにしてお取上とりあげにつたが……うであらう。
間引菜 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
しかもその文体に於て、言葉の調子に於て、場面の動きに於て、つまり全体の「命」と「閃き」に於て、両者に格段の差があるとする。
舞台の言葉 (新字旧仮名) / 岸田国士(著)
むこの勘五郎に任せましたが、金箱はしかと押えて、五十文百文の出入りも、自分の手を経なければ、勝手にさばきはさせなかったのです。
今からもう、二人は、そら、しかめっつらだと、面白おもしろがっている。近所の人たちを招待できるものなら招待するところだったに違いない。
にんじん (新字新仮名) / ジュール・ルナール(著)
「こいづば鹿しかでやべか。それ、鹿しか」と嘉十かじふはひとりごとのやうにつて、それをうめばちさうのしろはなしたきました。
鹿踊りのはじまり (新字旧仮名) / 宮沢賢治(著)
自分がしかく思わぬことでありながら、思っているようの返事をしたり、あるいはしかく思いながらも思わぬごとき言葉を使ったりする
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
お定は顏を赤くしてチラと周圍を見たが、その儘返事もせずうつむいて了つた。お八重は顏をしかめて、忌々し氣に忠太を横目で見てゐた。
天鵞絨 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
そして自分の好きなそのぴかぴかした赤いものにひかされて、そこへ落ちようとしかけましたが、仕掛しかけがしてあることを思い出しました。
雷神の珠 (新字新仮名) / 豊島与志雄(著)
遠山殿の仰せには町方まちかたの事とは少々御役向おやくむきが違うゆえ、あのかた御一存ごいちぞんではしかとした事は申されぬが、何につけおかみにおいては御仁恵ごじんけいが第一。
散柳窓夕栄 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
変装をしたって仮面をかぶったって、賜暇しか中のアタッシェか、近衛このえの少尉か何かのようななりをしたって、だめなのです。
この目は常にをち方にのみ迷ふやうなれど、一たび人のおもてに向ひては、言葉にも増して心をあらはせり。いま睨みしさまはえみを帯びてしかりきと覚ゆ。
文づかひ (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
しかめテも左樣の毒藥にて候かと恐れし色をぞしめしたり折節をりふししたより午飯の案内あんないに半兵衞はしばし頼みまする緩々ゆる/\見物せられよと寶澤を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
芳賀博士の攷証本にもしかと出ておらぬ、多分インドで出来たのでなく江乙の語に拠って支那で作られたものかと思う。
貴婦人は差し向けたる手をしかと据ゑて、目をぬぐふ間もせはしく、なほ心を留めて望みけるに、枝葉えだはさへぎりてとかくに思ふままならず。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
容子ようすかられば近村きんそんではあるが何處どことも確乎しかとはれない天秤商人てんびんあきうどからそれをもとめた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
それが一月の末時分から口や鼻のまわりから頭髪あたまさい腫物ふきでもののようなものが出来て来たからまた医者に行って見てもらうと医者は、顔をしかめて
うつり香 (新字新仮名) / 近松秋江(著)
未落語家三遊亭圓朝氏が人情話にんじょうばなしの巧に世態を穿ち妙に人情を尽せるにしかず、其の人の感情を動す頗る優劣ありといわんとす、嗚呼あゝ圓朝氏をして欧米文明の国に生れしめば、其の意匠の優れたる
松の操美人の生埋:01 序 (新字新仮名) / 宇田川文海(著)
加之しかも此無名の豪傑はさつの元老であらうのちやうの先輩であらうの或は在野の領袖りやうしうなにがしであらうの甚しきは前将軍であらうのと
犬物語 (新字旧仮名) / 内田魯庵(著)
「なに、千円をくれる。そんな物は貰ふわけにかない。」裁判官はわざわざ取つておきのしかつべらしい顔をして言つた。
けてれば遺失おとしさうだ、——とつて、そででも、たもとでも、う、うか/\だとられも仕兼しかねない。……
艶書 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
第一の学而篇は、孔子の語を八章、孔子と子貢しこうとの問答を一章、有子ゆうしの語を三章、曾子そうしの語を二章、子夏しかの語を一章、子貢と子禽しきんの問答を一章集めたものである。
孔子 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)
『お前が出抜だしぬけに入って来たので、私はだれかと思った。おゝ喫驚びっくりした。』とぐ床をしかして休んでしまいました。
運命論者 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
色は浅黒く、髪の毛には波を打ったような癖が目立って、しか生端はえぎわ薄く、それを無造作に何時いつも櫛巻きにしていた。
死剣と生縄 (新字新仮名) / 江見水蔭(著)
成るほど藻西太郎は其妻にほだされて伯父を殺すの事情充分あり「之加しかも自ら殺せしと白状したり」愈々いよ/\彼れが殺せしとすれば成るほど其疑を免るゝ奇策として我名をしるすの外なきなり
血の文字 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
何となれば二学士は行為なき、人物なきの小説を作れと言ふものと一般なればなり。しからざれば二氏は木偶泥塑を以ツて完全なる小説を作れと命ずる者と一般なり。
罪過論 (新字旧仮名) / 石橋忍月(著)
是も又あづさにして世にしかんとせられしが、ゆゑありていまだ不果はたさず
そして話を為掛しかけてあるのを忘れたか、それとも跡を話したくなくなつたかと思はれる様子をしてゐる。そこで話の結末が聞きたいと云つて催促して見た。
名作中こゝかしこに稍〻過ぎたりと見ゆる節あるをば、その作者の一時の出來心と看做みなして、ゆるすこともあるべけれど、その疵瑕しかは遂に疵瑕たることを免るべからず。
が、今にも頭が堪へ難い程重くなつてズクズクうづき出す様な気がして、渠は痛くもならぬ中から顔を顰蹙しかめた。そして、下唇を噛み乍らまた書出した。
病院の窓 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
衣服までことごと男生だんせいの如くによそおい、しかも学校へは女生ととものうて通いにき。
妾の半生涯 (新字新仮名) / 福田英子(著)
Lot くじ、命、柵、人集じんしゅう、Tin すず、鉄板、貨幣、State 形勢、大臣、国家、Branch 枝柯しか、学派、血統、Arm 腕、力、よろい、Type 活字、記号、病候びょうこう、Lime 石灰
平仮名の説 (新字新仮名) / 清水卯三郎(著)
わがころも夜具やぐ仕換しかへてつつましくいねてけり月夜つくよ夜ざくら
(新字旧仮名) / 岡本かの子(著)
このことについて、後の史家しかは、信雄の軽率と、その心事を、嘲笑的ちょうしょうてきに書いている。
新書太閤記:11 第十一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
師家しかを追はれたのではなく脚気かつけの気味で帰つてゐるのだとか、Yは病気にもかかはらず、いつも熱心に画の勉強をしてゐるといふ近所の少年たちの評判なので
最も早熟な一例 (新字旧仮名) / 佐藤春夫(著)
賢なる彼女は、養母の教えをしかと心に秘めていたが、間もなく時の総理大臣伊藤博文侯が奴の後立てであることが公然にされた。彼女はもう全くこわいものはなしの天下になったのである。
マダム貞奴 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
と切なそうに顔を獅噛しかめる。
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
たゞ夫丈それだけの事をかたために、急用として、わざ/\三千代を呼んだ所が、玩具おもちや詩歌しかに類してゐた。けれども、三千代は固より、斯う云ふ意味での俗を離れた急用を理解し得る女であつた。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
このように、一かぶ上に雄花ゆうか雌花しかとを持っている植物を、植物学上では一家花かか植物と呼んでいる。すなわち雌雄同株しゆうどうしゅ植物である。
植物知識 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
くきの上部に分枝ぶんしし、さらに小梗しょうこうに分かれて紅色こうしょく美花びかれているが、その花には雄花ゆうか雌花しかとが雑居ざっきょして咲いており、雄花ゆうか花中かちゅうに黄色のやくを球形に集めた雄蕊ゆうずいがあり
植物知識 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
と例の大声でののしるのが手に取るように聞えた。村長は驚いて誰が叱咤しかられるのかとそのまま足をとどめて聞耳をてていると、内から老僕倉蔵がそっと出て来た。
富岡先生 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
「お嬢様が叱咤しかられているのだ」
富岡先生 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
熱気やっきとして自ら叱責しかッて、お勢のかおを視るまでは外出そとでなどをたく無いが、故意わざと意地悪く
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
これはみずか叱責しかったので。
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
経久ひてとどめ給ふとも、ひさしきまじはりを思はば、ひそかに商鞅叔座がまことをつくすべきに、只一三八栄利えいりにのみ走りて一三九士家しかふうなきは、すなはち尼子の家風かふうなるべし。
一〇ともなひにおくれしよしにて一宿ひとよを求めらるるに、一一士家しかふうありていやしからぬと見しままに、とどめまゐらせしに、其の夜一二邪熱じやねつはなはだしく、起臥おきふしみづからはまかせられぬを
が、一枝花しか蔡慶さいけいも、兄の蔡福さいふくも、全然これを、意識的に見のがしていた傾向がある。——さきに梁山泊の密使柴進さいしんから沙金さきん千両をもらっていた礼心れいごころでもあったろうか?
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「いかにも一枝花しかの蔡慶だが」
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
正面には長老、首座しゅそ、以下順に東西二列となって、紫金紅金しきんこうきん袈裟けさ光りもまばゆく立ち流れて見えたのは、維那いの侍者じしゃ監寺かんす都寺つうす知客しか、書記らの役僧たちか。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「第一人相もよろしくない。どことなく凄味すごみがある。また、知客しかが迎えたとき、禅家の作法もよくわきまえぬものか、たずさえている香具こうぐ座具ざぐ袈裟けさなどの使い方にも、まごまごしおった」
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「この大爆発を仕懸しかけて、江戸昌はどうするつもりだったろう」と私は帆村に訊ねた。
獏鸚 (新字新仮名) / 海野十三(著)
「ついシャツを仕替しかえる時それだけ忘れてしまって……」
或る女:2(後編) (新字新仮名) / 有島武郎(著)
しかって
露肆 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「私共はまだまだ。今週の土曜日まででなくちゃ。どうもいやになっちまいますよ」とちょっと顔をしかめる。蚊群ぶんぐんは襲うて来る、汗は流れる。
愛か (新字新仮名) / 李光洙(著)
更に近くは、四箇しかの内に移住して来た与那国ヨナクニ島の出稼人は、小さな与那国おほんを設けて居る。
琉球の宗教 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
子華しかが先師の使者としてせいに行った。彼の友人のぜん先生が、留守居の母のために飯米を先師に乞うた。先師はいわれた。——
現代訳論語 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
大くほつて居ました又大岡殿梅が死體の證據しようこは何じや憑司之はしかとした證據はぞんじませぬと云ふにぞ越前守殿早我は娘の事目的めあてありやと仰さるれはお早ハイ現在げんざいの一人娘何見違へませう姿すがた着類きものと云ひ聊か相違さうゐ御座りませんと云へば大岡殿コリヤ早其方が娘のからだきずはないかお早一向に御座りませぬと答るに實固しかとさうかと期を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
「年魚市潟潮干にけらし知多ちたの浦に朝ぐ舟も沖に寄る見ゆ」(巻七・一一六三)「可之布江かしふえに鶴鳴きわたる志珂しかの浦に沖つ白浪立ちし来らしも」(巻十五・三六五四)など類想の歌が多い。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
わり乞食ほいと盗賊ぬすっとか畜生か。よくもわれが餓鬼どもさ教唆しかけて他人ひとの畑こと踏み荒したな。ちのめしてくれずに。
カインの末裔 (新字新仮名) / 有島武郎(著)
肋骨と胸骨とをつなぐ軟骨は、黄色い角で出来ていて、拵え作った骸骨の軟骨と全く同じように見えた。下顎は動き、歯も事実歯窠しかの中で動くかのように見えた。
それから韃靼人だつたんじんが一人ゐる。狡猾で、随分裏切りも為兼しかねない男だが、その狡猾なところを利用すれば、有用な人物にもなりさうである。
よ、わが愛する者の姿みゆ。視よ、山をとび、おかおどりこえ来る。わが愛する者はしかのごとく、また小鹿のごとし)
オリンポスの果実 (新字新仮名) / 田中英光(著)
サン 此方こち非分ひぶんにならぬやうに、先方むかうから發端しかけさせい。
べてのカアル皆然しかりとは言われないが、カアルの初期は、雪が横一文字にうずたかくなっているに過ぎないが、その両端の垂下力が遅く、中央が速いためか、第二期には三日月形に歪み
高山の雪 (新字新仮名) / 小島烏水(著)
以て私しへ仰せきけらるゝやと申立るを越前守殿きかだまれ長庵其みぎりは確然しかとした證據人のなかりし故なり此度は其せつの證據人と對決申し付る間其時有無うむ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
一度いちどは綿と交易してつぎの替引の材料となし、一度は銭と交易して世帯の一分いちぶを助け、非常の勉強に非ざれば、この際に一反をあまして私家しかの用に供するを得ず。
旧藩情 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
爲替相場かはせさうば騰貴とうきにもかゝはらず糸價しかかへつ騰貴とうき賣行うれゆきまた良好りやうかうなりしに米國證劵市場べいこくしようけんしぢやう不安定ふあんてい糸價しか下落げらくしたるは我國わがくに生糸貿易きいとぼうえき非常ひじやう遺憾ゐかんとするところである。
金解禁前後の経済事情 (旧字旧仮名) / 井上準之助(著)
こは実に設題して歌を造る歌人の悪風と共に日東の陋習なり。彼等をして造詩家たらしむるも、詩人たらしめざるものこゝに存す。彼等をして作調家たらしむるも、入神じゆしん詩家しかたらしめざる者、茲に存す。
松島に於て芭蕉翁を読む (新字旧仮名) / 北村透谷(著)
高祖保よ おさへよ 揚るべからず はかつて しかるべからず矣……
(新字旧仮名) / 高祖保(著)
「へい。ですが、こないだむくんでた皮を赤剥けにして、親方にしかられましたもの……」と渋くったが、見ると、お上さんは目を真赤に泣きらしているので、小僧は何と思ったか
深川女房 (新字新仮名) / 小栗風葉(著)
お房が周三のモデルになつて、彼の畫室ぐわしつのモデルだいに立つやうになツてから、もう五週間しうかんばかりになる。しか製作せいさく遲々ちゝとして一かう捗取はかどらぬ。辛面やツとかげとひなたが出來たくらゐのところである。
平民の娘 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)