“教唆”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
きょうさ52.4%
けうさ14.3%
そそのか9.5%
シャク4.8%
けふさ4.8%
しか4.8%
そそのかし4.8%
そゝ4.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
意外な処で村岡に出逢であった時の様子から思合せて、自分が車から突落されたのも、事によると清岡さんの教唆きょうさから起った事かも知れない。
つゆのあとさき (新字新仮名) / 永井荷風(著)
少こし真実に遠い様でもありますが、彼が無かつたら坑夫の同盟も、今度の労働者団結も成立つことでありませんから、彼が教唆けうさしたと報告したのも
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
同盟罷工と言えばまるでお祭騒ぎでもしているように花々しいことに思うのが第一気に喰わねい、よしんば煽動おだてたにしろ、また教唆そそのかしたにしろ
駅夫日記 (新字新仮名) / 白柳秀湖(著)
「けして、嘘などは申しません。……いい齢をして、あんな青二才に教唆シャクられたかと思うと、……あたしあ……」
金狼 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
到底たうてい相談のならない法外な給料増加の請求を坑夫等に教唆けふさし、其の請求の貫徹をはかると云ふ口実のもとに、同盟罷工をらせると云ふのが、篠田の最初からの目的なので御座りまする
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
わり乞食ほいと盗賊ぬすっとか畜生か。よくもわれが餓鬼どもさ教唆しかけて他人ひとの畑こと踏み荒したな。ちのめしてくれずに。
カインの末裔 (新字新仮名) / 有島武郎(著)
恐らく英領インド政府の教唆そそのかしでチベット政府と合戦をするような事はあるまいと私は信じて居る。
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
さうしていよ/\となればおれがどうにでも其處そこ始末しまつをつけてるから、なんでも愚圖ぐづ/\してちや駄目だめだとおしなこゝろ教唆そゝつたのであつた。おしなから一しん勘次かんじせまつた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)