“盗賊”のいろいろな読み方と例文
旧字:盜賊
読み方割合
どろぼう52.3%
とうぞく21.6%
ぬすっと6.8%
ぬすびと5.7%
どろばう3.4%
ものとり2.3%
ものどり2.3%
ぞろぼう1.1%
かせぎ1.1%
ぬすっとう1.1%
ぬすみ1.1%
もの1.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
小文さんも巧(うま)いことを言つたが、それを盗まなかつた盗賊(どろぼう)の方は、もつと目が高かつた。——それにまた盗賊(どろぼう)は腹が空いてゐたのだ。
いや、私は事によったら盗賊(とうぞく)になるかも知れない。しかし不幸にしてまだ私は正義と人道とを商品に取扱うほど悪徳に馴(な)れていない。
監獄署の裏 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
「汝(わり)ゃ乞食(ほいと)か盗賊(ぬすっと)か畜生か。よくも汝(われ)が餓鬼どもさ教唆(しか)けて他人(ひと)の畑こと踏み荒したな。殴(う)ちのめしてくれずに。来(こ)」
カインの末裔 (新字新仮名) / 有島武郎(著)
そのたんびに首を縮めて盗賊(ぬすびと)と、詐欺と、非人の気持を繰返し繰返し、アチラで一文コッチで三文とクスネ込み溜め込むようになります。
大博物館だつて盗賊(どろばう)の手柄くらべを見るやうなものだが、そんな阿房げた論をして見たところで、野暮な談(はなし)で世間に通用しない。
骨董 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
浪人組の頭(かしら)として、強請(ゆす)りや盗賊(ものとり)もしていたそうで、悪人には相違なかったが、物解りのよい男だったので、慶正卿に許されて、放逐されたということである。
生死卍巴 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
客僧は思案して、心を落着け、衣紋(えもん)を直して、さて、中に仏像があるので、床の間を借りて差置いた、荷物を今解き始めたが、深更のこの挙動(ふるまい)は、木曾街道の盗賊(ものどり)めく。
草迷宮 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
八「盗賊(ぞろぼう)ざア盗賊野郎(ぞろぼうやろう)/\/\、早く駕籠を呼びにやって呉れ」
塩原多助一代記 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
盗賊(かせぎ)には持って来いの処だったのですが、しかし、何よりもタッタ一つ、一番恐ろしい番犬がこの柳仙の家をガッチリと護衛(まも)っている事が、最初から判明(わか)っているのでした。
二重心臓 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
仙「そんな事を盗賊(ぬすっとう)に云ったって仕様がねえ、悪々(にく/\)しい顔面(つら)アしてえやがるナ」
そんなら汝(てめえ)、おれが一昨日(おととい)盗賊(ぬすみ)をして来たんならどうするつもりだ。
貧乏 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
渡辺の金吾は誠の盗賊(もの)に成りぬ、やがては明治の何と肩がきのつくべきほど、おそろしがらるゝ身かへりて恐ろしく、此処を離れて知らぬ土地に走らんと思ひたる事もあり
琴の音 (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)