“判明”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
わか45.7%
はっきり31.4%
はんめい11.4%
はつきり5.7%
はっき2.9%
ワレ2.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そうしてそれが判明わかると同時に私達兄弟は、ちょうどボート・レースの日が迫って来るような不安と圧迫感に襲われ初めたのです。
霊感! (新字新仮名) / 夢野久作(著)
二人は或る間隔を置いて、相手の短所を眺めなければならなかった。だから相手の長所も判明はっきりと理解する事が出来にくくなった。
道草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
しかし相手の報じて来る内容が少しずつ判明はんめいして来ると共に、僕は全身の血潮が爪先から段々と頭の方へ昇りつめて来るのを感じました。
壊れたバリコン (新字新仮名) / 海野十三(著)
唯顔だちから云ふと、此女の方が余程上等である。口に締りがある。眼が判明はつきりしてゐる。ひたひが御光さんの様にだゞつぴろくない。何となくい心持に出来上つてゐる。
三四郎 (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
しかしその退屈のうちには一種の注意がとおっていた。彼はこの老人が或日或物を持って、今より判明はっきりした姿で、きっと自分の前に現れてくるに違ないという予覚に支配された。
道草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
……なにもかもみな判明ワレたんだ。トビを借りに行った女というのが南平ホテルの女ボーイだったんで、こいつを訊問タタイて見ると、野郎のために借りたというんだな。……野郎ビクに化けて行きやがったんだ。
金狼 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)