判明はつきり)” の例文
唯顔だちから云ふと、此女の方が余程上等である。口に締りがある。眼が判明はつきりしてゐる。ひたひが御光さんの様にだゞつぴろくない。何となくい心持に出来上つてゐる。
三四郎 (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
夕間暮ゆふまぐれなるまゆかげびんもつれたが、目鼻立めはなだちも判明はつきりした、容色きりやうのいゝのを一目ひとめると、あつ、と其處そこ飛脚ひきやく尻餅しりもちいたも道理だうりこそ。一昨年をとゝしくなつた女房にようばうであつた。
みつ柏 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)