“飛脚”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ひきゃく53.6%
ひきやく42.9%
びきゃく3.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
茶の間では銅壺どうこが湯気を立てて鳴っていた。灸はまた縁側えんがわに立って暗い外を眺めていた。飛脚ひきゃく提灯ちょうちんの火が街の方から帰って来た。
赤い着物 (新字新仮名) / 横光利一(著)
「——その上店のこと萬端取仕切つてゐるをひの吉三郎さんが、大阪へ商賣用で行つてゐるとかで、迎ひの飛脚ひきやくを出す騷ぎでしたよ」
ここと都との通信機関は、早馬の往復だけが、唯一無二ゆいいつむにのものである。だから時局の波瀾はらんをみると、海道から府内は、昼夜、ひっきりなしに六飛脚びきゃくだ。
私本太平記:06 八荒帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)