盗賊ものどり)” の例文
旧字:盜賊
客僧は思案して、心を落着け、衣紋えもんを直して、さて、中に仏像があるので、床の間を借りて差置いた、荷物を今解き始めたが、深更のこの挙動ふるまいは、木曾街道の盗賊ものどりめく。
草迷宮 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
一寸寝酒を飲みましては私共の心の落著くように云ってくれまする、貯えて居りました金子は他人ひとの預かり物ですが、それが有りませんでしたから、多分盗賊ものどりだろうと思います
松と藤芸妓の替紋 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)