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教唆
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きょうさ
ふりがな文庫
“
教唆
(
きょうさ
)” の例文
意外な処で村岡に
出逢
(
であ
)
った時の様子から思合せて、自分が車から突落されたのも、事によると清岡さんの
教唆
(
きょうさ
)
から起った事かも知れない。
つゆのあとさき
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
いろいろと
誣言
(
ふげん
)
し
教唆
(
きょうさ
)
した、采女は養子のことでもあるし年も若いので、二人に
威
(
おど
)
され云いくるめられた結果、心ならずも同意しただけである。
樅ノ木は残った:04 第四部
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
初めのほどは、女からの激しい
教唆
(
きょうさ
)
で、つい悪事を犯し始めていた市九郎も、ついには悪事の面白さを味わい始めた。
恩讐の彼方に
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
吾人
(
ごじん
)
は彼が
自
(
みず
)
から処する
所以
(
ゆえん
)
を視、人に処する所以を見れば、他の自から水を飲み、人に酒を強い、他を酔倒せしめて、
自
(
みず
)
から快なりとする
教唆
(
きょうさ
)
的
慷慨
(
こうがい
)
家の甚だ
賤
(
いやし
)
むべきを知るなり。
吉田松陰
(新字新仮名)
/
徳富蘇峰
(著)
我々が悪いのです。君にしろ僕にしろ、そういう男がなかったかと、こちらから問を構えて、彼を
教唆
(
きょうさ
)
した様なものですからね。それに、彼は僕達を刑事かなんかと思違えていたのです。
D坂の殺人事件
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
▼ もっと見る
「これも昔こゝで殺されたお
公卿
(
くげ
)
さまです。この人の亡霊が俊基朝臣の亡霊を
教唆
(
きょうさ
)
して蛇身鳥刃の雉に化けさしたのですから、この
石塊
(
いしっころ
)
見たいな墓が謂わばこの辺の名所旧蹟一体の
築源地
(
ちくげんち
)
です」
ぐうたら道中記
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
心の中には、哀れな孝行娘の影も残らず、人に
教唆
(
きょうさ
)
せられた、おろかな子供の影も残らず、ただ氷のように冷ややかに、
刃
(
やいば
)
のように鋭い、いちの最後のことばの最後の一句が反響しているのである。
最後の一句
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
あの
女
(
こ
)
は幽霊の真似をして人を
威
(
おど
)
して慰むような
剽軽者
(
ひょうきんもの
)
ではございません。必ず誰かが
教唆
(
きょうさ
)
して殺されるように仕組んだので、教唆したものは綾子
様
(
さん
)
、大木戸伯と
貴女
(
あなた
)
の
他
(
ほか
)
には、私に心当りは無い。
貧民倶楽部
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
一家の害悪を止むるに非ずして却てこれを
教唆
(
きょうさ
)
するものなり。
女大学評論
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
この悪風の生ずる処一つには遊芸師匠の
教唆
(
きょうさ
)
によるものにして、師匠は芸者の名を借りて門戸を張らんとし新聞におさらひの評判出るを以て流派の面目と思ひなしたり。
桑中喜語
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
そうか。ちっとも知らなかった。よくある話だが、一体そういう事はどうして起るものだろう。最初男が
暗
(
あん
)
に
教唆
(
きょうさ
)
するのか、それとも女が勝手にやり出してから、男の方がそれを
ひかげの花
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
“教唆”の意味
《名詞》
教 唆(きょうさ)
あることをするように唆すこと。
犯罪などを犯すように仕向けること。
(出典:Wiktionary)
教
常用漢字
小2
部首:⽁
11画
唆
常用漢字
中学
部首:⼝
10画
“教唆”で始まる語句
教唆罪