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賜暇
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しか
ふりがな文庫
“
賜暇
(
しか
)” の例文
一人は
賜暇
(
しか
)
で帰っていた若い陸軍将校で、もう一人はオクスフォード大学の学生で、ちょうど大学から帰ってきたばかりだった。
クリスマス・イーヴ
(新字新仮名)
/
ワシントン・アーヴィング
(著)
変装をしたって仮面をかぶったって、
賜暇
(
しか
)
中のアタッシェか、
近衛
(
このえ
)
の少尉か何かのようななりをしたって、だめなのです。
トニオ・クレエゲル
(新字新仮名)
/
パウル・トーマス・マン
(著)
そうして、きのう私にむかって、病気
賜暇
(
しか
)
願いを送らなければならないと言った。そんなものは、まぼろしの仲間を
遁
(
のが
)
れるための願書ではないか。
世界怪談名作集:12 幻の人力車
(新字新仮名)
/
ラデャード・キプリング
(著)
「ええ、くそいまいましい。今日ではや七日目。妻の急病と
称
(
とな
)
えて、
賜暇
(
しか
)
はいただいたものの、禁軍への届けもあれきり……。こりゃどうしたものだろうな」
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
賜暇
(
しか
)
帰朝中のヴェルトネル駐仏大使らの一団が、
葉巻
(
シガー
)
をくゆらして
酒杯
(
グラス
)
片手に、賑やかに笑い興じていた。
グリュックスブルグ王室異聞
(新字新仮名)
/
橘外男
(著)
▼ もっと見る
午後からは
賜暇
(
しか
)
を願ってあり、そのため、仕事はまえから、早く片づくように、手順がつけてあった。
竹柏記
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
若い将校は、キツチナアが上機嫌な折を見計らつて、また以前の
賜暇
(
しか
)
問題を持ち出した。
茶話:05 大正八(一九一九)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
彼は
賜暇
(
しか
)
を利用して外遊して、パリにたくさんある公営の賭博場へ行って運試しをやろうと考えた。ところが、そんな面倒なことをするまでもなく、彼にとっていい機会が到来した。
世界怪談名作集:03 スペードの女王
(新字新仮名)
/
アレクサンドル・セルゲーヴィチ・プーシキン
(著)
氏は目下
賜暇
(
しか
)
帰朝中で東京にいるが、明後日の東洋丸で帰任することになっている。君も知っての通り米国娘と婚約中なので、お土産に素晴らしいダイヤを銀座の
天華堂
(
てんかどう
)
から買ったんだ。
鳩つかひ
(新字新仮名)
/
大倉燁子
(著)
おれは
賜暇
(
しか
)
を得てシムラに来ているジャック・パンセイだ。……シムラに来ているのだ。来る日も、来る日も、平凡なシムラ……。だが、おれはここを
世界怪談名作集:12 幻の人力車
(新字新仮名)
/
ラデャード・キプリング
(著)
ふだんは二日
詰
(
づめ
)
の一日休みであったが、この土用中は、交代に七日ずつの
賜暇
(
しか
)
をもらっていた。
夏虫行燈
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
それにも
拘
(
かかわ
)
らず医師のほうでは妙に大事をとり、初め五七日といったのを倍にし、次いでもう暫く、この月いっぱいというように延ばしていた。
賜暇
(
しか
)
が出たのはそのほうから進言でもあったのだろう。
落ち梅記
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
三年前に長い
賜暇
(
しか
)
期日が終わったので、グレーヴセントからボンベイへ帰る船中で、ボンベイ地方の士官の妻のアグネス・ケイス・ウェッシントンという女と一緒になったのが
世界怪談名作集:12 幻の人力車
(新字新仮名)
/
ラデャード・キプリング
(著)
郷里のある者は、郷里へも帰れるが、それは三年に一度しか、
賜暇
(
しか
)
されない規則である。
平の将門
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
、
供奉
(
ぐぶ
)
の一員として、
恐懼
(
きょうく
)
にたえませんが、ただいま家より急な使いがございまして、妻が急病の由、告げまいりました。家族とては召使のほか、幼児一名あるのみ。数日の
賜暇
(
しか
)
を
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「
病
(
やまい
)
のため、しばらく
賜暇
(
しか
)
を願って、京都へ療養に赴く」
新書太閤記:05 第五分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
“賜暇”の意味
《名詞》
官吏が休暇を取得することを許可されたこと。また、その休暇。
(出典:Wiktionary)
賜
常用漢字
中学
部首:⾙
15画
暇
常用漢字
中学
部首:⽇
13画
“賜暇”で始まる語句
賜暇帰朝