“拘”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
かかわ45.0%
かか24.9%
かゝは10.5%
かゝ10.3%
こだわ2.9%
かかは1.9%
こだ1.7%
かゝわ1.0%
とら0.4%
こだは0.4%
かかずら0.2%
かかつら0.2%
かま0.2%
かゝづら0.2%
こう0.2%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ちょうど病気に倒れる直前には、その宗教団体の選挙があって、彼は猛然なる運動の結果、その弱年にもかかわらず、非常に重要な地位にいた。
振動魔 (新字新仮名) / 海野十三(著)
幾重にも陣地を構築して待っていたにもかかわらず、レイテの戦況が一段落するや米軍は突如とつじょとしてリンガエンに上陸を開始して来たのだ。
日の果て (新字新仮名) / 梅崎春生(著)
「不本意だが、お目にかけよう。これだよ——お妙さんの名前にかかわると思って、私の手にあるうちに、揉みくちゃにして捨てようと思ったが——」
ウッカリ云い出して「別に雇った訳ではありませんが」とか何とかフワリと遣られたら、れっ枯らしの沽券こけんかかわるばかりじゃない。
山羊髯編輯長 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
勘兵衞は訂正ていせいしてくれます。さう言へば、美しさも、身扮みなりの整つて居るにもかゝはらず、眉も齒も、娘姿に間違ひはありません。
店頭には、雨の盛に降つてゐるにもかゝはらず、蛇目傘じやのめがさをさし、塗足駄ぬりあしだ穿いた客が引きも切らず出入してゐる。
寿阿弥の手紙 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)
筑摩領と檜垣領との国境にある朝出川あさでがわの河原に討手を迎えて火の出るように戦ったので、筑摩方は敵に倍する人数であったにもかゝわらず
「若樣は急に命にかゝはる事もありますまい。それより大事なのは、お家の瑕瑾きずにもなる繩付の始末です。利助は何時頃此處を出かけました」
なんのこだわりもしらないようなその老人に対する好意がほほに刻まれたまま、たかしはまた先ほどの静かな展望のなかへ吸い込まれていった。
城のある町にて (新字新仮名) / 梶井基次郎(著)
然るに門人中坐容を崩すものがあったのを見て、大喝して叱した。遊所に足を容るることをば嫌わず、物にこだわらぬ人で、その中に謹厳な処があった。
細木香以 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
たしかに日本の女の位置は、家畜や奴隷のやうに売買されるにもかかはらず、存外ぞんぐわい辛抱しんばうの出来る点もないではないらしい。
日本の女 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
雪の屋自身もさう感づいてゐるので、神經の鈍い男にもかかはらず、こちらの見たところ、友人から細君のことを云はれるのがいやさうである。
泡鳴五部作:05 憑き物 (旧字旧仮名) / 岩野泡鳴(著)
僕のような神経質なものがこだわって来ると、無関係の人の眼にはほとんど小供らしいと思われるような所作しょさをあえてする。
彼岸過迄 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
圭子は一直線に進むやうなたちの女で、そのために後で悔いるやうなことが出来ても、それにこだはつてゐるのが嫌ひだつた。
チビの魂 (新字旧仮名) / 徳田秋声(著)
猛烈に顔をしかめましたが、私はそれにもかゝわらず泰然自若として検眼して居ましたから、遂に我慢がしきれなくなったと見えて、「まあ、随分のろいですこと」と
痴人の復讐 (新字新仮名) / 小酒井不木(著)
でも、彼がしきりに否定しようとするにもかゝわらず、月の面をおゝうていた雲のうすものが少しずつがれて行くに従い、だん/\とその人影は刻明になって来て、半信半疑であったものが、今は尼であることに紛れもなかった。
少将滋幹の母 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
まことに通ずることひろくしてとらえらるゝことすくなく、文武をねて有し、智有をあわせて備え、体験心証皆富みて深き一大偉人たる此の明の太祖
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
記の此処こゝの文が妙にねぢれて居るので、清宮秀堅は、将門の妻は殺されたのでは無くて上総かづさとらはれたので、九月十日になつて弟のはかりごとによつて逃帰つたといふ事に読んでゐる。
平将門 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
こゝらは手のさきの器用を弄し言葉のあやつりにのみこだはる歌よみどもの思ひ至らぬ場所に候。
歌よみに与ふる書 (旧字旧仮名) / 正岡子規(著)
その家にありてのさまは、世を面白く渡りて、物にこだはることなき尋常の少女なり。
またこういう事も有る※ふと気がかわって、今こう零落していながら、この様な薬袋やくたいも無い事にかかずらッていたずらに日を送るをきわめのように思われ
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
何を思ッているのか? 母のはしなく云ッた一言ひとことの答を求めて求め得んのか? 夢のように、過ぎこした昔へ心を引戻して、これまで文三如き者にかかずらッて、良縁をも求めず
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
かくして彼の心にかかつらふ事あれば、おのづから念頭を去らざる痛苦をもその間に忘るるを得べく、もとより彼はせいを知らずして邪を為し、を喜ばずしてを為すものにあらざれば
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
「おい、久造、おれは、ちょっと思い出したことがあるから、これから内藤の屋敷内へ寄って行かにゃならねえ、お前、御苦労だが、代りに宰領をやってくれ、前の四頭よっつかまわねえから新宿の問屋場へほうり込んで、このから尻だけは今夜のうちに、江川の邸へ着けてえんだ、よろしく頼むぜ」
大菩薩峠:19 小名路の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
今までは瑣々さゝたる問題にも、極めて丁寧ていねいにいらへしつる余が、この頃より官長に寄する書にはしきりに法制の細目にかゝづらふべきにあらぬを論じて、一たび法の精神をだに得たらんには、紛々たる万事は破竹の如くなるべしなどゝ広言しつ。
舞姫 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
刺はすなわち小枝の短縮せるものにして多少逆向し人衣をこうして甚だ煩わし。
植物記 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)