一助はお加久に叩き起されてシブシブ目をさました。めっぽう寒い日だ。昨夕から風がでて波も高くなっていたから、天気はよいが、今日は仕事にアブレそうな予感がした。一助は横浜の波止場で荷役に働く俗に云うカンカン虫であった。 「今日はアブレそうだなア …
著者 | 坂口安吾 |
ジャンル | 文学 > 日本文学 > 小説 物語 |
初出 | 「小説新潮 第六巻第一号」1952(昭和27)年1月1日 |
文字種別 | 新字新仮名 |
読書目安時間 | 約1時間27分(500文字/分) |
朗読目安時間 | 約2時間24分(300文字/分) |
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