光子は一枝の言葉が頭にからみついて放れなかった。 「ちょっとでよいから、のぞかせてよ。風守さまのお部屋を」 「ダメ。お部屋どころか、別館の近くへ立寄ってもいけないのよ」 すると一枝はあざわらって、 「そうでしょうよ。牢屋ですもの。しかも…… …
著者 | 坂口安吾 |
ジャンル | 文学 > 日本文学 > 小説 物語 |
初出 | 「小説新潮 第五巻第九号」1951(昭和26)年7月1日 |
文字種別 | 新字新仮名 |
読書目安時間 | 約54分(500文字/分) |
朗読目安時間 | 約1時間30分(300文字/分) |
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