明治開化 安吾捕物めいじかいか あんごとりもの10 その九 覆面屋敷10 そのく ふくめんやしき
光子は一枝の言葉が頭にからみついて放れなかった。 「ちょっとでよいから、のぞかせてよ。風守さまのお部屋を」 「ダメ。お部屋どころか、別館の近くへ立寄ってもいけないのよ」 すると一枝はあざわらって、 「そうでしょうよ。牢屋ですもの。しかも…… …
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