“無役”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
むえき53.3%
むやく46.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ヴァン・ダインとかクイーンとか、無役むえき衒学げんがくで、いやらしくジラシたり、モッタイぶったりするから、気持よく読みつづけられない。
不連続殺人事件 (新字新仮名) / 坂口安吾(著)
「君は今すでに腹の中で戦いつつあるんだ。それがもう少しすると実際の行為になって外へ出るだけなんだ。余裕が君を煽動せんどうして無役むえき負戦まけいくさをさせるんだ」
明暗 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
外記は今まで番士を勤めていたが、去年の暮れに無役むやく小普請こぶしん入りを仰せつかったというのであった。
箕輪心中 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
祖父の代までは微禄の御家人で、本所のほうの小屋敷に住んでいたらしい。父が家督をし、祖父が亡くなるとまもなく、小普請組こぶしんぐみのうち十年無役むやくの者が召放めしはなしになった。
さぶ (新字新仮名) / 山本周五郎(著)