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無役
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むえき
ふりがな文庫
“
無役
(
むえき
)” の例文
ヴァン・ダインとかクイーンとか、
無役
(
むえき
)
に
衒学
(
げんがく
)
で、いやらしくジラシたり、モッタイぶったりするから、気持よく読みつづけられない。
不連続殺人事件
(新字新仮名)
/
坂口安吾
(著)
「君は今すでに腹の中で戦いつつあるんだ。それがもう少しすると実際の行為になって外へ出るだけなんだ。余裕が君を
煽動
(
せんどう
)
して
無役
(
むえき
)
の
負戦
(
まけいくさ
)
をさせるんだ」
明暗
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
こういう役にも立たぬ律儀が万事につけて
無役
(
むえき
)
な悲劇を生むものだ。私もそれをやります、と虎の顔にも書いてあるぜ。
明治開化 安吾捕物:10 その九 覆面屋敷
(新字新仮名)
/
坂口安吾
(著)
だが、こんな
異体
(
えたい
)
の知れない言葉から意味ありげな何物かを探し出さうとする
無役
(
むえき
)
なことは忘れることにしやう。
姦淫に寄す
(新字旧仮名)
/
坂口安吾
(著)
それゆゑ彼女との
無役
(
むえき
)
な時間が、退屈ではあつたが、むしろ退屈であるために私の心を和やかにした。しん/\と流れるものが私の
頸
(
うなじ
)
をとりまいてゐたのだ。
訣れも愉し
(新字旧仮名)
/
坂口安吾
(著)
▼ もっと見る
この町内へもぐりこみ訪ねてくるのは巡査とか借金取りとか、どうせロクでもないものに限っているから、表札なぞというものほど
無役
(
むえき
)
有害なものはないのである。
明治開化 安吾捕物:09 その八 時計館の秘密
(新字新仮名)
/
坂口安吾
(著)
一向埒のあかないうちに遠慮会釈もなく締切の期日がとつくに過ぎ去つてしまつたことに由来する
悒鬱
(
ゆううつ
)
極まる自責の念が手伝つて、いささか
無役
(
むえき
)
に暗澹としすぎたのかも知れません。
日本人に就て:――中島健蔵氏へ質問――
(新字旧仮名)
/
坂口安吾
(著)
「警部さん。
無役
(
むえき
)
な話は止しましょう。犯人は外から来やしませんよ。分りきった話です。そんな風にいたわられるのは、我々の神経には、からかわれると同じ意味にひびくのです」
不連続殺人事件
(新字新仮名)
/
坂口安吾
(著)
おい、海老塚君、我々の集りに君自身が顔をだすさえ
無役
(
むえき
)
、不快であるというのに、我々の同意もまたず、未知の人をつれてくるとは何事だい。我々は君の家の客人ではないのだぜ。
不連続殺人事件
(新字新仮名)
/
坂口安吾
(著)
、
無役
(
むえき
)
に人を嘆かせるばかりのものを
明治開化 安吾捕物:06 その五 万引家族
(新字新仮名)
/
坂口安吾
(著)
“無役”の意味
《名詞》
役目が無いこと。
課役が無いこと。
(出典:Wiktionary)
無
常用漢字
小4
部首:⽕
12画
役
常用漢字
小3
部首:⼻
7画
“無役”で始まる語句
無役者