“むやく”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
無益83.7%
無役16.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
とめても無益むやくと綾子は強いず、「しかしこのままお別れは残惜のこりおしい。お住居すまいは? せめてお名だけ。」と余儀無く問えば、打笑いて
貧民倶楽部 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
浜育ちとはいいながら、無益むやく殺生せっしょうはせぬものじゃ。この蟹を海へ放してやれ。その代りにわしがよいものをやりましょうぞ。
平家蟹 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
「四谷伊賀町に、三千石の大身たいしんで伊賀井大三郎様という旗本がありますがね、無役むやくで裕福で、若くてい男で、奥方がみっともなくて、道楽強いと来てるからたまりませんや」
無役むやくなりとも表高千二百石の大身ですから、無論のことに一丁四方を越えた大邸宅で、しかも退屈男の面目は、ここに於ても躍如たる一面を見せて、下働らきの女三人、庭番男が二人