“不可”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
いけ40.3%
いけな20.4%
いか14.7%
いかん8.2%
いけない5.2%
いけね4.6%
ふか1.9%
いけま1.4%
いけず0.5%
いや0.5%
いかぬ0.3%
いかねえ0.3%
いき0.3%
いけぬ0.3%
いけねえ0.3%
まず0.3%
わる0.3%
わるい0.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
あんたが、いくら不可ないって云っても、あたしのオウ・デ・コロンをフケ取りの香水の代りに使うから、懲しめのためにやったの。
四月馬鹿 (新字新仮名) / 渡辺温(著)
不気味にい、魔の小路だというのに、が一人で、湯帰りの捷径んでは不可い。……実はこの小母さんだから通ったのである。
絵本の春 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
或る夕方、夜警に出ていると、警官が四、五人足早に通り過ぎながら、今二人れて来るからっちゃア不可んぞと呼ばわった。
最後の大杉 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)
「それはそうと、お前の家でも高輪に居据りだね。今のままでは到底不可ぞ。久米さんだってもそう長く頼んで置く訳には行くまい」
新生 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
「いいえ、わけやないんだそうだけれど、転地しなけりゃ不可ッていうんです。何、症が知れてるの。転地さえすりゃ何でもないって。」
誓之巻 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
小間使が言った千破矢の若君という御容子はどこへやら、これならば、不可えの、居やがるのと、いけぞんざいなことも言いそうな滝太郎。
黒百合 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
彼がたとえ若死をすればとてこの遠大なる理想を有するにおいては、これをもってただちに長命と呼ぶ、なんの不可れあらんやである。
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
こっちの者になるかも知れません。にしておかなければ不可せんから、貴下方他室へお引取下さい。警部は巡査を引連れて、静にこのを立去りぬ。
活人形 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
姉娘をのないには困りました。源之助で不可、門之助で不可、何分にも適当のが見当らないので、結局寿美蔵に廻りましたが、本来は宗之助か秀調という所でしょう。
所歓いて了ふし、旦那取は為ろと云ふ。そんな不可真似を為なくても、立派に行くやうに私が稼いであるんぢやありませんか。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
しい往来中ではいかず、とつて衆人に立たぬければ不可から、入口横町け、は三四の所をかい格子作へ、往来看板けました。
世辞屋 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
「どうも不可もので、親の悪いところばかり子に伝はる。丑松も用心深いのはが、然し又、あんまり用心深過ぎて反つて疑はれるやうな事が出来やすまいか。」
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
ですから間違って『昨日の思想』や『一昨日の思想』を伝えた所でその人達は取捨選択します。ですから比較的安全です。辻の方は然うは不可ません。教養の無い連中の方が、一層多く通ります。
大衆文芸問答 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
先刻教へたアノ洋燈をつけて、四畳に行つておみ、蒲団は其処の押入に入つてある筈だし、それから、まだ慣れぬうちは夜中に目をさまして便所にでもゆく時、戸惑ひしては不可から
天鵞絨 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
「貴様入れろ、声掛けなくちゃ御年貢のようで無くて不可」と辰さんは弟に言った。「さあ、どっしり入れろ」
千曲川のスケッチ (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
「——賛成だ、至極いいよ。私たち風来とは違って、矢野には学士の肩書がある。——御縁談は、と来ると、悪く老成じみるが仕方がない……として、わけなくるだろうと思うがね、実はこのお取次は、私じゃ不可いよ。」
薄紅梅 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
底ありありで親もめず、も咎めぬものをアカの他人めても、ハイ、しませうと出るのない事だがとても内職ものを直々不可いといふのではない
もゝはがき (新字旧仮名) / 斎藤緑雨(著)
下女部屋の紙障がさらりと開く、その音を聞くと文三は我にも無くと奥座敷へ入ッてしまった——我にも無く、殆ど見られては不可とも思わずして。
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)