“紙障”の読み方と例文
読み方割合
しょうじ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
下女部屋の紙障しょうじがさらりと開く、その音を聞くと文三は我にも無くと奥座敷へ入ッてしまった——我にも無く、殆ど見られては不可わるいとも思わずして。
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
依然芸子髷に花笄はなこうがいを夢みたが、すこしく前夜と趣きが異わって、紙障しょうじ襖は鳴鳳楼に似て居るようで、それで鳴鳳楼ではない六畳ばかりの小座敷に、小歌と自分と差向いで
油地獄 (新字新仮名) / 斎藤緑雨(著)
ちょうどその時起って手水ちょうずに行った女の、しょい揚の赤いのに疑念がかゝって、小歌ではあるまいかと用も無い椽境えんざかいの紙障しょうじをあけて、こちらへ這入ろうとするその女に衝当つきあた
油地獄 (新字新仮名) / 斎藤緑雨(著)