“老成”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ませ54.5%
ろうせい27.3%
おやじ9.1%
9.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そして如何にも姉らしい情愛を示しつゝ、私をいたはつたり慰めたりかばつたりしながら、物馴れた老成ませた態度で案内して歩いた。
世の中へ (新字旧仮名) / 加能作次郎(著)
「まあ老成ろうせいよ。本当に怜悧りこうかたね、あんな怜悧な方は滅多めったに見た事がない。大事にして御上げなさいよ」
明暗 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
「——賛成だ、至極いいよ。私たち風来とは違って、矢野には学士の肩書がある。——御縁談は、と来ると、悪く老成おやじじみるが仕方がない……として、わけなくまとまるだろうと思うがね、実はこのお取次は、私じゃ不可まずいよ。」
薄紅梅 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
新吉がやっと気がついて、その調子に合せようとすると、案外ずるく調子を静め、それからステップの合間/\ママ老成せたさゝやきを新吉の耳に聞かせ始めた。
巴里祭 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)