“悪感”のいろいろな読み方と例文
旧字:惡感
読み方割合
おかん70.4%
あっかん11.1%
あくかん7.4%
さむけ7.4%
をかん3.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
この三名を見ると、克子はなんとなく悪感おかんを覚えた。とは云え、二人の男は立派な大紳士である。須和康人は鉱山業者で大金満家。
こましゃくれた言い方ではあるが、その咽喉は澄みきっているから、聞きようによっては、詩を朗吟するように聞きなされて、静かに耳を傾けていると、決して悪感あっかんは起らない。
大菩薩峠:37 恐山の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
私共には眼尻にしわをよせて、猫撫声ねこなでごえでものをいう主人が、召使いに対すると、こうも横柄おうへいになるものかと、私は少からず悪感あくかんもよおしました。
湖畔亭事件 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
ヴィール夫人が現われた次の日の日曜日に、バーグレーヴ夫人は悪感さむけがして非常に気分が悪かった上に、のどが痛んだので、その日は終日外出することが出来なかった。
どこか我儘な子供を思はせるやうなかんの強さといふ風なものがなかつたら、その女性的な顔立ちはきつと見る人に一種の悪感をかんを覚えさせたにちがひない。
医師高間房一氏 (新字旧仮名) / 田畑修一郎(著)