悪感あっかん)” の例文
旧字:惡感
こましゃくれた言い方ではあるが、その咽喉は澄みきっているから、聞きようによっては、詩を朗吟するように聞きなされて、静かに耳を傾けていると、決して悪感あっかんは起らない。
大菩薩峠:37 恐山の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
揶揄やゆされたような悪感あっかんを相手に抱かせないところなどは、なおさら罪がふかいといわなければならないが、四十八歳の光悦と、二十二歳の武蔵とでは、年齢としの差というものがやはり争えない。
宮本武蔵:05 風の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
この夫婦に対して何らの悪感あっかんいだいていない健三は、ただそうかと思って平気に聞いているだけであった。しかし話が本筋に入って、いよいよ島田の事を持ち出された時彼は、自然いやな心持がした。
道草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)