“悪漢”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
わるもの54.3%
あっかん19.6%
わる13.0%
あくかん4.3%
いたろう2.2%
しれもの2.2%
わるいやつ2.2%
ギャング2.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そうすると、あの悪漢わるものめ、顎鬚をなでてニヤニヤしてやがるんだ。おれはクヴシンニコフと一緒に、毎日あいつの店で朝飯を食ったもんさ。
もとの焼跡やけあとだらけの、食料不足の、衣料ぼろぼろの、悪漢あっかんだらけの一九四八年の東京なんかに戻りたいと誰も思わないだろう。
海底都市 (新字新仮名) / 海野十三(著)
それで手捕りにしてふん縛り、うんといじこらしめて、今後二度と来させまいとするのが、彼等悪漢わる共の思惑なのであった。
前記天満焼 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
その間に三度ばかり人間と逢い、襲われそうになりましたが、まさか私という人間を——それは様子で解りますので——襲うような素人の悪漢あくかんは無く、事も無く壬王街へ行きつきました。
悪漢いたろうでも入込んでいるのかと思うて調べに入りますと、お種が脊中に朱房のついた唐匕首からあいくちを突刺されて俯伏せに倒れております。
けれどもお前も知っている通りあの如来衛門の悪漢しれものめは、私にとっては商売の敵じゃ! 何故なぜかというにあの男は、自分が男を売りたさに、達者だてしゃだなどと云われたさに
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
と此の勘次と云う奴は流山ながれやま無宿むしゅく悪漢わるいやつでございますから
政談月の鏡 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
なお本職を指して米国べいこく市俄古シカゴ悪漢ギャング団長アル・カポーンに買収されたる同市警察署長某氏に比するものあるは憤慨ふんがいを通り越して、そぞろ噴飯ふんぱんを禁じ得ざるなり
省線電車の射撃手 (新字新仮名) / 海野十三(著)