悪漢あっかん)” の例文
もとの焼跡やけあとだらけの、食料不足の、衣料ぼろぼろの、悪漢あっかんだらけの一九四八年の東京なんかに戻りたいと誰も思わないだろう。
海底都市 (新字新仮名) / 海野十三(著)
血を見て凶暴きょうぼうになったかれらは、かねての計画を実行にうつした、まもなくベン夫妻と、一等運転手がたおされた。悪漢あっかんどもは完全にセルベン号を占領せんりょうした。
少年連盟 (新字新仮名) / 佐藤紅緑(著)
と問詰められて、流石さすが悪漢あっかんも返す言葉なく
後の業平文治 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
いつだか銀座のある時計屋の飾窓の硝子を悪漢あっかん煉瓦れんがたたき破って、その中にあった二万円の金塊きんかいを盗んで行ったことがあります。あの調子です。
崩れる鬼影 (新字新仮名) / 海野十三(著)
ほらの口に煙がぱっととんだかと思うと、三悪漢あっかんをのせたボートは、木の葉のごとくひるがえって矢をいるごとき早瀬はやせに波がぱっとおどるとともに、三人のすがたは一ぷく
少年連盟 (新字新仮名) / 佐藤紅緑(著)
悪漢あっかんウルスキーなる人物は、マスクを取ると、いま上海シャンハイ国際社交界の大立者おおだてものとして知らぬ人なき大東新報社長ジョン・ウルランドその人に外ならなかった。
見えざる敵 (新字新仮名) / 海野十三(著)
危険きけんですよご主人! 悪漢あっかんかもしれません」
少年連盟 (新字新仮名) / 佐藤紅緑(著)
そこでだ、悪漢あっかん一味は、あれを持ち出して人形を歩かせ、計数管の力を借りて、ラジウムの在所を確かめる。
鞄らしくない鞄 (新字新仮名) / 海野十三(著)
素性すじょうははっきりわからないが、どうやらすごい悪漢あっかんらしい。救援隊の第六号艇を爆破させたのも、またほかの僚艇に時限爆弾をなげ入れていったのも、この人物のやったことである。
怪星ガン (新字新仮名) / 海野十三(著)
「これさえ見れば如何なる悪漢あっかんといえども犯行はんこうかくしきれるものではない」
キド効果 (新字新仮名) / 海野十三(著)
それにしてもにくいのは、艇内に時限爆弾を仕掛けていった謎の悪漢あっかんだ。
怪星ガン (新字新仮名) / 海野十三(著)
悪漢あっかんウルスキーよ。その硝子函ガラスばこ居心地いごこちはどうじゃネ」
見えざる敵 (新字新仮名) / 海野十三(著)
「ほらこれだ。これが君たちが探していた悪漢あっかんの死体だ」
超人間X号 (新字新仮名) / 海野十三(著)