“硝子函”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ガラスばこ66.7%
がらすばこ33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
警官隊が駈けつけたが、そのウルランド氏を堅固けんご硝子函ガラスばこの中から救いだすには、まる一日かかった。
見えざる敵 (新字新仮名) / 海野十三(著)
「待て待て、これが弾丸だんがんに合うかどうか」と警部はやおら立ってかたわらの硝子函ガラスばこから弾丸をつまみ出すと薬莢に合わせてみた。果然かぜん、二つはピタリと合って、一つのものになった。
省線電車の射撃手 (新字新仮名) / 海野十三(著)
電車の内はからりとして、水に沈んだ硝子函がらすばこ、車掌と運転手は雨にあたかも潜水夫の風情に見えて、つかちりも留めず、——外の人の混雑は、しゃちに追われたような中に。——
妖術 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)