“鯱”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
しゃち50.0%
しゃちほこ25.0%
しやち12.5%
しやちほこ4.2%
さかまた2.1%
さち2.1%
しゃ2.1%
シヤチホコ2.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
血だらけだ、血だらけだ、血だらけの稚児だ——と叫ぶ——柵の外の群集の波を、に追われて泳ぐがごとく、多一の顔が真蒼れた。
南地心中 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
もうこの辺で一応金のへもお暇乞いをした方がよかろうという気になったのは、一つは道庵先生に先を越されたその羽風にも煽られたのでしょう。
大菩薩峠:32 弁信の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
へ、芝海老く、まれぬばかりに割込んで、呼吸をついて、橋場今戸朝煙伏屋夕霞、とめて、ほつねんと煙草む。
大阪まで (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
熱田の宮のこんもりとした森を左に、夕日の輝く金のを右に眺めて、名古屋のステーシヨンに近づいて來る汽車の窓にりかゝつてゐる小池の姿が、眼の前に見えるやうである。
兵隊の宿 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
か何かに成って敵の軍艦を喰ってやるぞ、といった意味の和歌が、確か、遺筆として与えられたはずだったことを彼は思出し、家中捜し廻って、ようやくそれを見付け出した。
斗南先生 (新字新仮名) / 中島敦(著)
矢倉に高きのかげ
都喜姫 (新字旧仮名) / 蒲原有明(著)
頭灯なんざ、こんなにでッかくて、喇叭がね、それも銀の喇叭が三つもついてるんでさァ。運転手が二人乗っていて、それがはァ棒でも嚥んだようにッちょこばッてるんです。
墓地展望亭 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
一度はのやうな勇ましさで空を蹴つて跳ねあがつたかとおもふと、次にはかつぽれの活人形のやうな剽逸な姿で踊りあがり、また三度目には蝦のやうに腰を曲げて、やをら見事な宙返りを打つた。
鬼涙村 (新字旧仮名) / 牧野信一(著)