“夕霞”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ゆうがすみ87.5%
ゆふがすみ12.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
逃げ散る白い影を夕霞(ゆうがすみ)の果てに見失うに至って、菊王もとたんにガクと気がゆるんだ。火みたいな息と一しょに、草むらに腰をついた。
私本太平記:02 婆娑羅帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
彼は元気よくこう答えると、もう若者には用がないと云ったように、夕霞(ゆうがすみ)のたなびいた春の河原を元来た方へ歩き出した。彼の心の中には、今までにない幸福の意識が波立っていた。
素戔嗚尊 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
鯱(しやち)と鯨(くぢら)の中(なか)へ、芝海老(しばえび)の如(ごと)く、呑(の)まれぬばかりに割込(わりこ)んで、一(ひと)つ吻(ほつ)と呼吸(いき)をついて、橋場(はしば)、今戸(いまど)の朝煙(あさけむり)、賤(しづ)ヶ伏屋(ふせや)の夕霞(ゆふがすみ)、と煙(けむ)を眺(なが)めて、ほつねんと煙草(たばこ)を喫(の)む。
大阪まで (旧字旧仮名) / 泉鏡花、泉鏡太郎(著)