“夕陽”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
ゆうひ58.7%
せきよう17.4%
ゆふひ15.2%
せきやう4.3%
いりひ1.1%
1.1%
ゆふやけ1.1%
ユフカゲ1.1%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
“夕陽”を含む作品のジャンル比率
文学 > フランス文学 > 小説 物語5.8%
文学 > 日本文学 > 小説 物語(児童)1.4%
文学 > 日本文学 > 小説 物語1.3%
(注)比率=対象の語句にふりがなが振られている作品数÷各ジャンルの合計の作品数
どこをどうして来たか机竜之助は、その日、夕陽ゆうひの斜めなる頃、上野の山下から御徒町おかちまちの方を歩いていました。
僧はそのまま簷下のきしたを離れてみちへおり、夕陽ゆうひの光の中を鳥の飛ぶように坂上さかうえの方へ登って往った。
竈の中の顔 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
しかし私は日頃しきりに東京の風景をさぐり歩くに当って、この都会の美観と夕陽せきようとの関係甚だ浅からざる事を知った。
寛延二年から十五年を経た明和めいわ元年のことであったが、摂州萩の茶屋の松林に正月三日の夕陽せきようが薄黄色く射していた。
赤格子九郎右衛門の娘 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
春の夕陽ゆふひは赤々と吾妻橋あづまばしむかうに傾いて、花見帰りの混雑を一層引立ひきたてゝ見せる。
すみだ川 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
大紅玉だいこうぎよく夕陽ゆふひえいじて、かげとひなたにうすく、りかゝつたのをとき
番茶話 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
夕陽せきやうほ濃き影を遠き沖中おきなかの雲にとどめ、滊車きしやは既にあは燈火ともしびを背負うて急ぐ、
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
乘組のりくんだふね帆柱ほばしらに、夕陽せきやうひかりびて
雪の翼 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
世界にしる澎湃ほうはいたる怒濤が死ぬに死なれない多感の詩人の熱悶苦吟に和して悲壮なる死のマーチを奏する間に、あたかも夕陽いりひ反映てりかえされて天も水も金色こんじきいろどられた午後五時十五分、船長事務長及び数百の乗客の限りなき哀悼悲痛の中に囲繞とりまかれて眠るが如くに最後の息を引取った。
二葉亭四迷の一生 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)
すこしうつむいた発田の青ぐろい横顔に、夕陽がななめに射していて、発田の頬は玩具の色の反射で緑色に染っていた。
黄色い日日 (新字新仮名) / 梅崎春生(著)
山の夕陽ゆふやけは、すつかり消えて、松にはさまれた海浜の一筋道が白ツぽく横たはつてゐた。
明るく・暗く (新字旧仮名) / 牧野信一(著)
島の東岸、箱崎・筒の磯には、黒い岩と、灌木の青葉と、風にれ/\になつて、木の間に動く日の光りとが、既に、夕陽ユフカゲを催してゐた。
雪の島:熊本利平氏に寄す (新字旧仮名) / 折口信夫(著)