“黄味”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
きみ70.0%
きいろみ20.0%
きばみ10.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
不思議なほど濃紫こむらさき晴上はれあがった大和の空、晩春四月の薄紅うすべにの華やかな絵のような太陽は、さながら陽気にふるえる様に暖かく黄味きみ光線ひかり注落そそぎおとす。
菜の花物語 (新字新仮名) / 児玉花外(著)
この黄味きいろみの強い赤い夕陽ゆうひの光に照りつけられて、見渡す人家、堀割、石垣、すべての物の側面は、その角度を鋭く鮮明にしてはいたが
深川の唄 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
その姿が、黄味きばみの強い絨毯に似た芝生に影を吸ひとられて、黒く、シルエツトのやうに扁平になつてせはしく動きながら間もなく丘の頂きに達すると、青空を背景にして、此方を振り返つてゐた。
南風譜 (新字旧仮名) / 牧野信一(著)