“きみ”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:キミ
語句割合
50.9%
気味16.9%
鬼魅10.5%
氣味5.1%
2.0%
1.5%
黄味1.5%
黄身1.5%
1.2%
主君0.7%
(他:34)8.2%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
かんきみはこんどの事は何も御存知ないのだから、別にかれこれ言うこともないので、私はそのまま勝手にさせておいた。
ほととぎす (新字新仮名) / 堀辰雄(著)
『で、きみ萬事ばんじエウゲニイ、フエオドロヰチのことばしたがふやうに、ねえきみたのむから。』
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
ときどきすれちがう人もなんだか気味きみが悪く、うしろからだしぬけに自転車が走りぬけたりすると林太郎はぎょっとしました。
あたまでっかち (新字新仮名) / 下村千秋(著)
しろ着物きものた、気味きみわるおとこだそうですよ。」と、おかみさんはこたえました。
白い影 (新字新仮名) / 小川未明(著)
と云うようにした。T機関士はうす鬼魅きみが悪かったが、それでも勇気を出して客室の方へ進んで往った。客室はがらんとしていた。
飛行機に乗る怪しい紳士 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
女は章一に飛びかかりそうになった。章一は鬼魅きみが悪いのではかま羽織はおり鷲掴わしづかみにしてそこを飛びだした。
一握の髪の毛 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
……そのちひさなだいりに、すな氣味きみわる階子段はしごだんがると、……プンとにほつた。
十六夜 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
いゝえ山犬やまいぬならまだしもでございます……そんなひと……氣味きみわるい、わたしうしませう。」
艶書 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
わがひじり彼にむかひて叫びていひけるは、汝を地上に死なしめしアテーネのきみこゝにありと思へるか 一六—一八
神曲:01 地獄 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
青黄紅白せいくわうこうはく正暈倒暈せいうんたううん淺深せんしんくれなゐたゞきみめいのまゝなり
花間文字 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
この持明院統じみょういんとうきみは、さきに尊氏へたいして、尊氏がうた宣旨せんじを降下し、錦の旗をも与えていた。
私本太平記:12 湊川帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「さまで朝廷をおもんぜられる楠木殿が、持明院統のきみには弓を引かれますのか。まぎれなく、持明院統の前帝も、皇統のおひと方なるに」
私本太平記:11 筑紫帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
——なるほど、そんなものもそうに思って、ほぼその色も、黒の処へ黄味きみがかって、ヒヤリとしたものらしく考えた。
海の使者 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「石州」と呼ばれている手漉紙は、強いこうぞから作られ、色は黄味きみを帯び極めて張りのある品であります。
手仕事の日本 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)
鶏卵けいらんにたとえていえばちょうど黄身きみ白身しろみもまだ判然と分かれておらぬ程度である。
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
伯母さんは鶏卵たまご黄身きみをまん中にして白身を四角や三角に焼くのが上手だ、駿河台へニコライ堂が建つとき連れてってくれたのもこの伯母さんだ。
ペトゥローがいまだ捕へようともせぬ暇に、疾くもイワンは敵将の頸に縄うち、きみの御前に引き立てけり。
姉の腹には山辺ノ王女みこが生まれ、妹は穂積ノきみを生んで、それぞれことし五つと三つになる。
鸚鵡:『白鳳』第二部 (新字旧仮名) / 神西清(著)
世間の噂にあるように主君きみよりの討手を引き受けて華々はなばなしく合戦をするようなそんな気振りは毛ほどもない。
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
「この老人の一大事なんど、耳にしようとは思わぬが、主君きみ御大事おんだいじと聞くからには打ちすて置く訳にも参るまい、していったいその大事とは?」
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
けれどもその朝彼は、卵黄きみを二つすすっただけで、何も食べなかった。それから葡萄酒を二杯飲んだ。
蘇生 (新字新仮名) / 豊島与志雄(著)
葡萄酒を一杯、鶏卵の卵黄きみを二つ、鶏肉の汁を一椀、粥を少量、それだけ敬助は食べた。出来るだけ多量に取るようにと看護婦は云ったが、嘔気がしてそれ以上は食せなかった。
蘇生 (新字新仮名) / 豊島与志雄(著)
「もっと長く話してみたら、必ずあのきみが抱いている情熱と智性でもお感じになったであろうに」
宮本武蔵:06 空の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「なるほど、それではあのきみが、世間を化かしている姿しかお見せなさるまい」
宮本武蔵:06 空の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
(一月十日、玉蜀黍きみ脱穀)と赤シャツは手帳に書きました。
耕耘部の時計 (新字旧仮名) / 宮沢賢治(著)
雪ふかきまぐさのはたけ、 玉蜀黍きみ漂雪フキは奔りて、
文語詩稿 一百篇 (新字旧仮名) / 宮沢賢治(著)
すなはちこの者をさまたきみとなりてルッカをピサ人に見えざらしむる山の上に狼とその仔等を逐ふに似たりき 二八—三〇
神曲:01 地獄 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
いざゆけ、導者よ、きみよ、師よ、兩者ふたりに一の思ひあるのみ、我斯く彼にいひ、かれ歩めるとき 一三九—一四一
神曲:01 地獄 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
「これでこそ武士! 春日重蔵殿のご舎弟じゃ、天晴れ鐘巻自斎に勝る腕前にもならば、君公きみをはじめ、福知山藩全体の大きな誉れ、娘の千浪も名分が立つと申すもの……」
剣難女難 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
君公きみ謀計はかりごとにござりまする。粗略あろうとは存じられませぬ」
赤坂城の謀略 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
女王きみの御代 これよりほがらに
髪切虫 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
わが女王きみの 御閨みねやぬちに
髪切虫 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
みづへば、せい/″\こめ磨汁とぎしるでもくれさうなところを、白雪しらゆき蛋黄きみなさけ
雪霊記事 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
またその手で、硝子杯コップの白雪に、鶏卵たまご蛋黄きみを溶かしたのを、甘露をそそぐように飲まされました。
雪霊記事 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
一雪きみよ、聞け。
薄紅梅 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
主上きみには、ご受禅じゅぜん(み位をうける)の後は、政務のひまにも、講書のつとめ、詩文の会など、ひたぶる御勉強のみと伺うが、余りな御精励もおからだが案ぜらるる。まれには、ちと、おすごしもよかろ」
私本太平記:01 あしかが帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
仁者きみ、まさに説くべし。
仏教人生読本 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
【プロヴェンツア】一二四六年、シヤルル・ダンジューがプロヴァンスのきみなるラモンド・ベリンギエーリの女ベアトリスを娶れるためこの地フランス王家に屬せり
神曲:02 浄火 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
されども文三が死だ気になって諸事おるされてで持切ッているに、お政もスコだれの拍子抜けという光景きみで厭味の音締ねじめをするように成ッたから、まず好しと思う間もなく
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
貞観のはじめ前越後守伴龍男の従者吉弥きみこの広野ひろのの、その主の犯罪を官に密告せる書生物部稲吉を殴殺せしがごときその一なり。
武士を夷ということの考 (新字新仮名) / 喜田貞吉(著)
顓頊せんぎょく道ならず、我がきみに抗し、我が后は自らこれに天罰を加えるために、郊で戦われたが、天は徳をたすけず、我が軍隊は敗走致しました……」
不周山 (新字新仮名) / 魯迅(著)
「恋にやぶれ、恩寵おんちょうをうけた法皇きみにも別れ、わがゆく途は、出家一途いちずと思いきわめたのは、その時でおざった……」
私本太平記:03 みなかみ帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「はははは。おたがい、わが身の変りようは、さまでとも気づかぬものか。この兼好けんこうも、近ごろは人に、卜部兼好かと、昔名むかしなを問われたことなど、とんとない。……したが、お夫婦ふたりの姿をここに見、そぞろ後宇多の法皇きみが世におわせし頃もなつかしゅう思わるる。さても、変ったものよなあ」
私本太平記:03 みなかみ帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
きみよ、その双手を組むにさきだつて、その鶴のやうなるおん脚をば組みたまへ!
希臘十字 (新字旧仮名) / 高祖保(著)
彼女かれの名は「しろき手」と名づけられ、うつくしき王侯きみたちをすべ治む
(新字新仮名) / フィオナ・マクラウド(著)
「頭巾を借りてかぶったから、矢野きみのだよ。ああ、何だか、急に、むずむずする。」
薄紅梅 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「噴出さしちゃ不可いけないぜ。私は最初はなから、気にも留めていなかった、まったくだ。いまこう真剣となると、黙っちゃいられない。対手あいてがある、美芸青雲派の、矢野きみも知ってる名高い絵工えかきだ。」
薄紅梅 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
……といううちにも、糸こう糸的きみはひとりで目の覚めた顔をして澄ましているが、内で話した、外で逢ったという気振けぶりも見せない癖に、よく、そんな、……お京さんいい名だなあ、そのの駿河台の研学の科目なぞを知っているね。
薄紅梅 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「出直しだ、出直しだ。この上はただ、ひとえに上杉さんに頼むんだ。……と云っておれも若いものよ。あのを拝むとも言いたくないから、似合いだとか、頃合いだとか、そこは何とか、糸的きみの心づもりで、糸的きみの心からこの縁談を思いついたようによ、な、上杉さんに。」
薄紅梅 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
かの三通はげに貴嬢きみが読むを好みたまわぬもことわりぞかし、これをしたためしわれ、心乱れて手もふるいければ。
おとずれ (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
叔母恨むというとも貴嬢きみ怒るに及ばじ、恨む心は女の心にして、恨む女はずる女なり、ただこの叔母を哀れとおぼさずや。
おとずれ (新字新仮名) / 国木田独歩(著)