“きみ”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:キミ
語句割合
53.0%
気味16.1%
鬼魅9.6%
氣味5.2%
2.1%
黄味1.5%
1.3%
黄身1.3%
1.3%
0.8%
主君0.6%
卵黄0.6%
玉蜀黍0.6%
0.4%
女王0.4%
蛋黄0.4%
君公0.4%
貴嬢0.2%
足下0.2%
法皇0.2%
矢野0.2%
糸的0.2%
陛下0.2%
一雪0.2%
主上0.2%
仁者0.2%
0.2%
光景0.2%
吉弥0.2%
0.2%
大王0.2%
0.2%
王侯0.2%
貴公0.2%
賢弟0.2%
遊君0.2%
黄蛋0.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「ああ、おとうさんとかわへいってってきたんだ。こんど、きみもいっしょにゆかない?」と、いきいきとしたかおげたのであります。
すいれんは咲いたが (新字新仮名) / 小川未明(著)
おばさんのはなしは、奇怪きかいであります。みんなは、いているうちに、気味きみわるくなりました。野原のはらうえには、たっていたけれど。
草原の夢 (新字新仮名) / 小川未明(著)
鶴生つりう(福島県西白河郡西郷村大字)の奥なる高助たかすけと云ふ所の山にては炭竈すみがまに宿する者、時としては鬼魅きみの怪を聴くことあり。其怪を伐木坊きりきぼう又は小豆磨あずきとぎと謂ふ。
山の人生 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
アンドレイ、エヒミチは奈何いかにも情無なさけないとふやうなこゑをして。『奈何どうしてきみ那樣そんな氣味きみだとふやうな笑樣わらひやうをされるのです。 ...
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
よろしくまうされたりと、きみの前に出すを見給ひて、一三八片羽かたはにもあらぬはと興じ給ひて、又一三九さかづきげてめぐらし給ふ。
たゝみしわひとつづゝ、いやな黄味きみびて、えかゝる提灯ちやうちんかげで、ひく/\とみなれる、猅々ひゝ化猫ばけねこである。
露宿 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
我がきみの怨敵たらんもの、いづくにかはた侍るべき、まこと我が皇の御敵おんあだたらんものの侍らば、痩せたる老法師の力ともしくは侍れども、御力を用ゐさせ玉ふまでもなく
二日物語 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
伯母さんは鶏卵たまご黄身きみをまん中にして白身を四角や三角に焼くのが上手だ、駿河台へニコライ堂が建つとき連れてってくれたのもこの伯母さんだ。
わが国の昔にも、応神おうじん天皇が兄皇子の大鷦鷯おおささぎきみをさしおいて、末皇子の菟道うじきみを皇太子とお定めになりました。
多情卿是傾城種 多情たじょうきみ傾城けいじょうしゅ
矢はずぐさ (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
今世こんせ主君きみにも未來みらい主君きみにも、忠節ちうせつのほどあらはしたし、かはあれど氣遣きづかはしきは言葉ことばたくみにまことくなきがいまつねく、誰人たれびと至信ししん誠實せいじつに、愛敬けいあいする主君きみ半身はんしんとなりて
たま襻 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
由って掘り試むるに、銀あって中に夥しく金をつつめり、その銀数片を夢判じにやると、銀より金が欲しいおぼし召しから、卵黄きみの方も少々戴きたいものだと言うたそうな。
「そうか。丁度よかった。この人について行ってくれ。玉蜀黍きみ脱穀だっこくをしてるんだ。機械きかいは八時半からうごくからな。今からすぐ行くんだ。」農夫長はとなりで脚絆きゃはんいている顔のまっな農夫を
耕耘部の時計 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
天照大御神あまてらすおおみかみの御国にあらざるがゆえに、定まれるきみなくして、狭蝿さばえなす神ところを得て、あらぶるによりて、人心ひとごころあしく、ならはしみだりがはしくして、国をし取りつれば
夜明け前:02 第一部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
わが女王きみは 笑はせたまはず
髪切虫 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
またで、硝子杯コツプ白雪しらゆきに、鷄卵たまご蛋黄きみかしたのを、甘露かんろそゝぐやうにまされました。
雪霊記事 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
君公きみ謀計はかりごとにござりまする。粗略あろうとは存じられませぬ」
赤坂城の謀略 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
この十蔵が事は貴嬢きみも知りたもうまじ、かれの片目はよこしまなる妻が投げ付けし火箸ひばしの傷にてつぶれ、間もなく妻は狂犬にかまれてせぬ。
おとずれ (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
この時わが胸をきて起こりし恐ろしきおもいはとても貴嬢きみしたまわぬ境なり、またいかでわが筆よくこれを貴嬢きみに伝え得んや。
おとずれ (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
ベンヺ そのカピューレットの例會れいくわいに、足下きみしたふローザラインが、このヹローナで評判ひゃうばんのあらゆる美人達びじんたち同席どうせきするは都合つがふぢゃ。
ロミオ いや/\、滅相めっさうな。足下きみ舞踏靴をどりぐつそこかるいが、わしこゝろそこなまりのやうにおもいによって、をどることはおろか、あるきたうもない。
「恋にやぶれ、恩寵おんちょうをうけた法皇きみにも別れ、わがゆく途は、出家一途いちずと思いきわめたのは、その時でおざった……」
私本太平記:03 みなかみ帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
この兼好けんこうも、近ごろは人に、卜部兼好かと、昔名むかしなを問われたことなど、とんとない。……したが、お夫婦ふたりの姿をここに見、そぞろ後宇多の法皇きみが世におわせし頃もなつかしゅう思わるる。
私本太平記:03 みなかみ帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「頭巾を借りてかぶったから、矢野きみのだよ。ああ、何だか、急に、むずむずする。」
薄紅梅 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「噴出さしちゃ不可いけないぜ。私は最初はなから、気にも留めていなかった、まったくだ。いまこう真剣となると、黙っちゃいられない。対手あいてがある、美芸青雲派の、矢野きみも知ってる名高い絵工えかきだ。」
薄紅梅 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
こう糸的きみはひとりで目の覚めた顔をして澄ましているが、内で話した、外で逢ったという気振けぶりも見せない癖に、よく、そんな、……お京さんいい名だなあ
薄紅梅 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
あのを拝むとも言いたくないから、似合いだとか、頃合いだとか、そこは何とか、糸的きみの心づもりで、糸的きみの心からこの縁談を思いついたようによ、な、上杉さんに。
薄紅梅 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
臣は今日出家いへでして、陛下きみの為めに功徳のりのことおこなはむとおもふ。天皇ゆるしたまふ。即日そのひ出家してころもたまふ。
大和古寺風物誌 (新字新仮名) / 亀井勝一郎(著)
すなはいなび譲りて曰く、やつがれ不幸さいはひなき、元よりさはの病有り。何ぞ社稷くにいへを保たむ。願くは陛下きみ、天下を挙げて皇后に附けよ。りて大友皇子を立てて、よろしく儲君まうけのきみたまへ。
大和古寺風物誌 (新字新仮名) / 亀井勝一郎(著)
糸七は俯向うつむいた。一雪きみよ、聞け。
薄紅梅 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
ここにおいて文殊師利もんじゅしり維摩詰ゆいまきつに問う。我ら各自みなみな説きおわれり。仁者きみ、まさに説くべし。何等なにをかこれ菩薩、にゅう不二法門という。時に、維摩、黙然ことばなし。文殊師利嘆じて曰く善哉よきかな善哉。
仏教人生読本 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
【プロヴェンツア】一二四六年、シヤルル・ダンジューがプロヴァンスのきみなるラモンド・ベリンギエーリの女ベアトリスを娶れるためこの地フランス王家に屬せり
神曲:02 浄火 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
されども文三が死だ気になって諸事おるされてで持切ッているに、お政もスコだれの拍子抜けという光景きみで厭味の音締ねじめをするように成ッたから、まず好しと思う間もなく
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
貞観のはじめ前越後守伴龍男の従者吉弥きみこの広野ひろのの、その主の犯罪を官に密告せる書生物部稲吉を殴殺せしがごときその一なり。『将門記』に、平将門の駆使に丈部はせつかべ子春丸あり。
武士を夷ということの考 (新字新仮名) / 喜田貞吉(著)
顓頊せんぎょく道ならず、我がきみに抗し、我が后は自らこれに天罰を加えるために、郊で戦われたが、天は徳をたすけず、我が軍隊は敗走致しました……」
不周山 (新字新仮名) / 魯迅(著)
我が国は天照すおほん神の開闢はつぐにしろしめししより、日嗣ひつぎ大王きみゆる事なきを、かく口さかしきをしへを伝へなば、末の世に八二神孫しんそんを奪うてつみなしといふあたも出づべしと
きみよ、その双手を組むにさきだつて、その鶴のやうなるおん脚をば組みたまへ!
希臘十字 (新字旧仮名) / 高祖保(著)
彼女かれの名は「しろき手」と名づけられ、うつくしき王侯きみたちをすべ治む
(新字新仮名) / フィオナ・マクラウド(著)
「やー貴公きみでしたか、暗いのにまあ、さあ、御上おあがりなさい」。
愛か (新字新仮名) / 李光洙(著)
「……すまなかった。賢弟きみたちの忠告をきいていたら、こんなことはなかったろうに」
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
なんの、都の白拍子にも、江口えぐち神崎かんざき遊君きみたちにも、くらぶべきは無いといわるる御内方おんうちかたを、ちょっと、招かれれば、みな、気がすむというものだ。
そのまなこでなうて、そんな鬪爭けんくわまなこ何處どこにあらう? 足下おぬしあたまには鷄卵たまご黄蛋きみ充實つまってゐるやうに、鬪爭けんくわ充滿いっぱいぢゃ、しかも度々たび/″\打撲どやされたので、少許ちっと腐爛氣味くされぎみぢゃわい。