“各自”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
めいめい41.9%
てんで25.7%
めい/\10.2%
おのおの7.2%
かくじ4.2%
おの/\3.6%
てんでん3.0%
てん/″\1.2%
おのがじし0.6%
それぞれ0.6%
たがい0.6%
みなみな0.6%
みんな0.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
女役おやま実悪じつあく半道はんどうなんて、各自めいめい役所やくどこが決まっておりましてな、泣かせたり笑わせたり致しやす。——春の花見! これがまた大変だ!
八ヶ嶽の魔神 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
そうして各自てんでに刀をもって果合はたしあいをやるのです。それには立会人があって、どっちの遣り方が善いとか悪いとかいう判断を下します。
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
彼等は默然として、恰も各自めい/\の記憶を一心に辿つてゐる樣子であつた。チエスタ孃は頬杖をついて、遠くを見据ゑながら腰かけてゐた。
水車のある教会 (旧字旧仮名) / オー・ヘンリー(著)
「ええ、さて各自おのおのには、すでに御本望をお遂げなされたのでありまするか。それとも、また今夜こよいにも吉良邸へお討入りに相成りますかな。」
日本橋 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
このため兩少年りようしようねん各自かくじ家屋かおくのみならず、重幸少年しげゆきしようねんごときは隣接りんせつした小學校しようがつこう二十戸にじゆつこ民家みんかとを危急ききゆうからすくたのであつた。
地震の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
そはかしこにては、我等の所有もちものとなふる者愈〻多ければ、各自おの/\くるさいはひ愈〻多く、かの僧院に燃ゆる愛亦愈〻多ければなり。 五五—五七
神曲:02 浄火 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
此の空地を斜に横ぎツて、四十人に餘る生徒が、がんが列を亂したやうになツて、各自てんでん土塊つちくれを蹴上げながら蹴散らしながら飛んで行く。
解剖室 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
みんな血走ちはしツてゐるか、困憊つかれきツた連中れんぢうばかりで、忍諸まご/″\してゐたらあご上がらうといふもんだから、各自てん/″\油斷ゆだんも何もありやしない。
平民の娘 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
各自おのがじしひとしにすらし妹に恋ひせぬ人に知らえず (同・二九二八)
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
彼ら三人は暗夜の中に各自それぞれ光をまといながらへんぽんとして舞い踊るうち、彼らの衣裳はことごとく落ちて、ただ見る三匹の仔牛こうしほどの野狐やこが、後脚二本で土に立ち、前脚二本で拍子を取り
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
一流のホテルが、各自たがいにその景勝の位置を誇って、海にむかって建ち並んでいる。
モルガンお雪 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
ここにおいて文殊師利もんじゅしり維摩詰ゆいまきつに問う。我ら各自みなみな説きおわれり。仁者きみ、まさに説くべし。何等なにをかこれ菩薩、にゅう不二法門という。時に、維摩、黙然ことばなし。文殊師利嘆じて曰く善哉よきかな善哉。
仏教人生読本 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
あたしうちでも、いくつ弓張りや手丸提燈てまるちょうちんを入れて出してやったかわからない。議事堂です、議事堂ですと、各自みんなが口々に言った。