“めい/\”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
銘々41.8%
各自30.9%
各々12.7%
冥々5.5%
1.8%
名々1.8%
命名1.8%
明々1.8%
溟々1.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「若い女が多勢居て、銘々めい/\自分だけ良い子にならうと辯じ立てるから、手の付けやうがねえ。親分の前だが、女は苦手だね」
谷底の石の間から湧く温泉の中へ吾儕は肩まで沈んで、各自めい/\放肆ほしいまゝに手足を伸ばした。そして互に顏を見合せて、寒かつた途中のことを思つて見た。
伊豆の旅 (旧字旧仮名) / 島崎藤村(著)
此帝都このていとを去りて絶海無人ぜつかいむじんたうをさして去りぬ、さかんなるさまを目撃したる数萬すうまんの人、各々めい/\が思ふ事々こと/″\につき、いかに興奮感起こうふんかんきしたる、ことに少壮せうさうの人の頭脳づなうには
隅田の春 (新字旧仮名) / 饗庭篁村(著)
我は冥々めい/\うちに、一の凶音の來り迫るを覺えながら、強ひて口を開きて、ペリコの政客たる生活の其詩に及ぼしゝ影響を説き出しつ。マリアは忽ちかたちを改めて、「アバテ」の君と呼び掛けたり。
またモイセイカは同室どうしつものにもいたつて親切しんせつで、みづつてり、ときには布團ふとんけてりして、まちから一せんづつもらつてるとか、めい/\あたらしい帽子ばうしつてるとかとふ。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
同じようなお膳が出まして鯛の浜焼が名々めい/\皿に附いて出ましても、隣席となりの人の鯛は少し大きいと腹を立て、此家こゝの亭主は甚だ不注意きわまる、鯛などは同じように揃ったのを出せばいんだ
霧陰伊香保湯煙 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
大島小學校おほしませうがくかう命名めい/\して老先生らうせんせい紀念きねんとなし一切いつさいのことを若先生わかせんせい伸一しんいちまかしてしまつたのです。
日の出 (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
の黒影はヤガて外套を脱して、一室の扉を押せり、室内は燈火明々めい/\として、いまだ官服のまゝなる主人は、燃え盛る暖炉だんろの側に安然と身を大椅子に投げて、針の如き頬髯ほゝひげ撫で廻はしつゝあり
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
昨夜ゆうべやとつた腕車くるまが二だいゆきかどたゝいたので、主從しうじうは、朝餉あさげ支度したく匇々そこ/\に、ごしらへして、戸外おもてると、東雲しのゝめいろともかず黄昏たそがれそらともえず、溟々めい/\濛々もう/\として、天地てんちたゞ一白いつぱく
雪の翼 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)