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銘々
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めい/\
ふりがな文庫
“
銘々
(
めい/\
)” の例文
遠くの
呼鈴
(
ベル
)
が鳴つた。間もなく三人の婦人がこの室に這入つて來た。
銘々
(
めい/\
)
卓子
(
テエブル
)
について座を
占
(
し
)
め、ミラア先生は四番目の
空席
(
くうせき
)
に腰を下した。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
「若い女が多勢居て、
銘々
(
めい/\
)
自分だけ良い子にならうと辯じ立てるから、手の付けやうがねえ。親分の前だが、女は苦手だね」
銭形平次捕物控:107 梅吉殺し
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
その遺子宗虎丸が親の敵を討つといふ筋。
大切
(
おほぎり
)
は『
花競
(
はなくらべ
)
八
才子
(
さいし
)
』五人男に三人多いのが、
銘々
(
めい/\
)
自作のツラネで文学上の気焔を
吐
(
は
)
かうといふ趣向。
硯友社と文士劇
(新字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
根岸派、千駄木派、早稲田派、硯友社派、民友社派など、皆違つた思想と文章とを持つて、
銘々
(
めい/\
)
志す方に向いて居た。
尾崎紅葉とその作品
(新字旧仮名)
/
田山花袋
、
田山録弥
(著)
そろひの
浴衣
(
ゆかた
)
は
言
(
い
)
はでものこと、
銘々
(
めい/\
)
に
申合
(
まをしあわ
)
せて
生意氣
(
なまいき
)
のありたけ、
聞
(
き
)
かば
膽
(
きも
)
もつぶれぬべし、
横町組
(
よこてうぐみ
)
と
自
(
みづか
)
らゆるしたる
亂暴
(
らんぼう
)
の
子供大將
(
こどもたいしやう
)
に
頭
(
かしら
)
の
長
(
ちやう
)
とて
歳
(
とし
)
も十六
たけくらべ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
▼ もっと見る
寢食
(
しんしよく
)
の
事
(
こと
)
は
申
(
まを
)
すに
及
(
およ
)
ばず、
器物
(
きぶつ
)
の
取扱
(
とりあつかひ
)
、
火
(
ひ
)
の
事
(
こと
)
、
水
(
みづ
)
の
事
(
こと
)
、
掃除
(
さうぢ
)
の
事
(
こと
)
、
其外
(
そのほか
)
一
體
(
さい
)
の
仕事
(
しごと
)
に
關
(
くわん
)
して
皆
(
みん
)
な
銘々
(
めい/\
)
の
獨立心
(
どくりつしん
)
に
依
(
よ
)
つて
行
(
おこな
)
へば
自然
(
しぜん
)
と
責任
(
せきにん
)
を
重
(
おも
)
んずるやうになる。
女教邇言
(旧字旧仮名)
/
津田梅子
(著)
『
銘々
(
めい/\
)
自分
(
じぶん
)
の
名
(
な
)
を
書
(
か
)
いてるんだ』とグリフォンが
答
(
こた
)
へて、『
審問
(
しんもん
)
の
濟
(
す
)
むまでに
忘
(
わす
)
れて
了
(
しま
)
ふと
困
(
こま
)
るから』
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
持出
(
もちいだ
)
せば雲助どもは是は有難う御座りますと手ん/″\に五六
杯
(
ぱい
)
ヅツ
引
(
ひつ
)
かける所へ藤八ソレ
肴
(
さかな
)
と
銘々
(
めい/\
)
に金二分
宛
(
づつ
)
遣
(
やる
)
に雲助はイエ親方是は入やせんと
辭退
(
じたい
)
なすを馬鹿を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
彼等
(
かれら
)
はそれを
絲
(
いと
)
と
喚
(
よ
)
んで
居
(
ゐ
)
るけれども、
機
(
はた
)
を
織
(
お
)
つて
切
(
き
)
り
放
(
はな
)
した
最後
(
さいご
)
の
絲
(
いと
)
の
端
(
はし
)
を
繩
(
なは
)
のやうに
綯
(
な
)
つた
綱
(
つな
)
である。
婆
(
ばあ
)
さん
等
(
ら
)
は
圓
(
まる
)
い
座
(
ざ
)
を
作
(
つく
)
つて
銘々
(
めい/\
)
の
前
(
まへ
)
へ二
錢
(
せん
)
づつの
錢
(
ぜに
)
を
置
(
お
)
いた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
下役の
銘々
(
めい/\
)
も
多勢
(
おおぜい
)
ぞろ/\と渡邊織江の世話になった者が、祖五郎お竹を送り立派な侍も
愛別離苦
(
あいべつりく
)
で別れを
惜
(
おし
)
んで、互に袖を絞り、
縁切榎
(
えんきりえのき
)
の手前から別れて岩吉は帰りました。
菊模様皿山奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
平八郎は
暫
(
しばら
)
くそれを見てゐたが、
重立
(
おもだ
)
つた人々を呼び集めて、「もう働きもこれまでぢや、好く今まで踏みこたへてゐてくれた、
銘々
(
めい/\
)
此場を
立
(
た
)
ち
退
(
の
)
いて、
然
(
しか
)
るべく処決せられい」
大塩平八郎
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
其他
(
そのた
)
裁判官
(
さいばんくわん
)
も有る、会社員も有る、鉄道の駅長も有る、
中
(
なか
)
には
行方不明
(
ゆくへふめい
)
なのも有る、
物故
(
ぶつこ
)
したのも有る、で、
銘々
(
めい/\
)
業
(
げふ
)
が
違
(
ちが
)
ふからして
自
(
おのづ
)
から
疎遠
(
そゑん
)
に
成
(
な
)
る、長い月日には四
方
(
はう
)
に
散
(
さん
)
じて
了
(
しま
)
つて
硯友社の沿革
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
何分お城のやうな大きな家で、寢部屋なども下女二人は別ですが、あとは
銘々
(
めい/\
)
のを存分に、一部屋づつ取つてあります。
銭形平次捕物控:153 荒神箒
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
銘々
(
めい/\
)
に、代り代り人生の舞台に出て行く形が面白いではないか。古来何千年の昔から人間がやつて来たと同じやうに、波の上に波が打寄せて来るやうに……。
墓の上に墓
(新字旧仮名)
/
田山花袋
、
田山録弥
(著)
繼「本当に
費
(
ついえ
)
では有りませんか、是からも未だ長い旅をするのに、
銘々
(
めい/\
)
蒲団の代を払うのは馬鹿々々しゅうございますよ、却って一人寝るより二人の方が
温
(
あった
)
かいかも知れません」
敵討札所の霊験
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
叩立
(
たゝきたて
)
しかば一村二百軒の百姓
夫
(
そり
)
やこそ名主殿へ盜賊が
這入
(
はひつ
)
たぞ
駈付
(
かけつけ
)
て
打殺
(
うちころ
)
せと
銘々
(
めい/\
)
得物々々
(
えもの/\
)
を
携
(
たづさ
)
へて其處へ來りヤア盜人は面を
墨
(
すみ
)
にて
塗
(
ぬり
)
たるぞ
洗
(
あら
)
ひて見よと
聲々
(
こゑ/″\
)
に
罵
(
のゝし
)
り盜人の面を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
銘々
(
めい/\
)
勝手
(
かつて
)
に
分
(
わか
)
つた々々と
自分
(
じぶん
)
の
議論
(
ぎろん
)
に
都合
(
つがふ
)
の
好
(
い
)
い
方
(
はう
)
にのみ
眼
(
め
)
を
配
(
くば
)
つて、
毫
(
がう
)
も
學術的研究
(
がくじゆつてきけんきう
)
は
行
(
おこな
)
はれず、一
方
(
ぱう
)
は
後
(
あと
)
から
彌生式
(
やよひしき
)
が
混入
(
こんにふ
)
したと
云
(
い
)
ひ、一
方
(
ぱう
)
は、
否
(
いな
)
、
然
(
しか
)
らずと
云
(
い
)
ひ。
水掛論
(
みづかけろん
)
で
終
(
をは
)
つて
了
(
しま
)
つた。
探検実記 地中の秘密:06 疑問の加瀬貝塚
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
それを
守
(
まもつ
)
て
行
(
ゆ
)
くのは
至極
(
しごく
)
結構
(
けつかう
)
でありますが、
如何
(
いかに
)
せん
無味乾燥
(
むみかんさう
)
なる一
片
(
ぺん
)
の
規則
(
きそく
)
では
銘々
(
めい/\
)
の
好都合
(
かうつがふ
)
が
解
(
わか
)
らず、
唯
(
た
)
だ
他人
(
たにん
)
から
命令
(
めいれい
)
された
事
(
こと
)
のやうに
思
(
おも
)
はれて、
往々
(
わう/\
)
其
(
そ
)
の
規則
(
きそく
)
を
忽諸
(
こつしよ
)
にするの
風
(
ふう
)
がある。
女教邇言
(旧字旧仮名)
/
津田梅子
(著)
二人は
銘々
(
めい/\
)
に支度をして、そつと旅籠屋を拔出したのは、それから間もなく、闇の小田原街道を、手に手を取るやうな心持で、
凾嶺
(
はこね
)
の三枚橋を渡りました。
銭形平次捕物控:082 お局お六
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
と奉公人
銘々
(
めい/\
)
に包んで遣わしまして、其の
外
(
ほか
)
着古しの小袖
半纒
(
はんてん
)
などを取分け。
怪談牡丹灯籠:04 怪談牡丹灯籠
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
探置
(
さぐりおき
)
同月廿七日又候似役人と相成名主方へ罷越案内致され
彼大盡
(
かのだいじん
)
夫婦を召捕家内は申すに及ばず土藏へ
封印
(
ふういん
)
を
附置
(
つけおき
)
有金千百八十兩
盜取
(
ぬすみとり
)
申候此時盜取し金を
資本
(
もとで
)
に致し
銘々
(
めい/\
)
家業に有付以後は
盜賊
(
たうぞく
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
俵屋は妙に陰氣で、家族は
銘々
(
めい/\
)
の部屋に閉ぢ籠つてしまひ、平次と八五郎は無人の境を行くやうな心持で、
母屋
(
おもや
)
の廊下を突き拔け、眞つ直ぐに物置の中に入りました。
銭形平次捕物控:311 鬼女
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
と
銘々
(
めい/\
)
葛籠
(
つゞら
)
を縁側へ出す。
怪談牡丹灯籠:04 怪談牡丹灯籠
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「小屋の道具でないことは確かで——第一、そんなによく切れるのは危なくて、舞臺へ持出せやしません。尤も、
銘々
(
めい/\
)
どんなドスを隱して持つてゐるか、それまでは解りませんが——」
銭形平次捕物控:077 八五郎の恋
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
銘々
(
めい/\
)
の城下に御藥園を作らせ、一と通りの藥草を
栽培
(
さいばい
)
させたばかりでなく、
兵粮丸
(
ひやうらうぐわん
)
などを研究させ、萬一の場合に備へましたが、江戸はさすがに將軍家の膝元で、音羽、大塚、白山などに
銭形平次捕物控:267 百草園の娘
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
元は強い者いぢめをする惡侍やならず者を
懲
(
こら
)
すつもりで、十二人の仲間が、
銘々
(
めい/\
)
の
干支
(
えと
)
に
因
(
ちな
)
んだ、身體に十二支を一つづつ文身したんだが、だん/\仲間に惡い奴が出來て、
強請
(
ゆすり
)
、かたり、夜盜
銭形平次捕物控:007 お珊文身調べ
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「
銘々
(
めい/\
)
見張つて居たわけぢやございません。私は店に居りましたし、下女はお勝手に、御新造とお孃樣はそれ/″\のお部屋に、新助は店の隣りに、辨次は夜遊びに出て居たやうで、翌る日の朝になつて、フラリと歸つて參りましたが」
銭形平次捕物控:251 槍と焔
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
銘
常用漢字
中学
部首:⾦
14画
々
3画
“銘々”で始まる語句
銘々伝
銘々共