“器物”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
きぶつ31.6%
うつわもの28.9%
うつわ13.2%
もの10.5%
うつは7.9%
いれもの5.3%
うつはもの2.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
器物きぶつとしてはつごうがいことをもつたので、青銅器時代せいどうきじだいをはごろには、混合こんごう歩合ぶあひがたいていこのわりあひになつてをります。
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
しかし、外囲まわり器物うつわものはそのように人間どおりでありますが、中身は宇宙生命の真理を湛えられ、永劫不滅の体験に立たれていました。
仏教人生読本 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
と、愛想気なく知らせて来た時には、紋十郎はカッとなり、器物うつわでも投げそうな見幕であったが、何んと思ったかカラカラと笑い
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
鍋や何かの物を掴み出して食ったり、種々いろ/\器物ものほうったりして何うも……それに旦那のないのちに此のお内儀かみさんが正直な気性だから、身代限を出す時にも大概の横著おうちゃくの奴なら
松と藤芸妓の替紋 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
祖母おばあさんのかぎ金網かなあみつてあるおもくらけるかぎで、ひも板片いたきれをつけたかぎで、いろ/\なはこはひつた器物うつはくらから取出とりだかぎでした。
ふるさと (旧字旧仮名) / 島崎藤村(著)
「これは、これは、いつもながら御丁寧に、痛みいります、器物いれもの此方こちらよりお返しいたします」
南北の東海道四谷怪談 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
暗い金網戸の閉つた石段の上は、母が器物うつはものを取出しに行つて、錠前をガチヤ/\言はせたところです。私は母に連れられて、土藏の二階に昇り、父の藏書を見たこともあります。