“板片”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
いたきれ52.9%
いたぎれ47.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
古い板片いたきれを繩で縛つて、その繩の端を長くして格子から戸の隙間に入れ、部屋の中で引つ張つてガタガタ、ゴソゴソ言はせたのだ。
祖母おばあさんのかぎ金網かなあみつてあるおもくらけるかぎで、ひも板片いたきれをつけたかぎで、いろ/\なはこはひつた器物うつはくらから取出とりだかぎでした。
ふるさと (旧字旧仮名) / 島崎藤村(著)
しかも私はそのとき、くちに触れるほど近く頭上におっかぶさった二枚の板片いたぎれの間から、ぽっちりと静かに澄みきった蒼穹あおぞらを眺めていました。
右の手には、そこらから拾って来たらしい細長い板片いたぎれを持って、それを左右に打ちふりながら、橋のほうから来る電車に合図のような事をしていた。
柿の種 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)