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板片
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いたぎれ
ふりがな文庫
“
板片
(
いたぎれ
)” の例文
しかも私はそのとき、
唇
(
くち
)
に触れるほど近く頭上におっかぶさった二枚の
板片
(
いたぎれ
)
の間から、ぽっちりと静かに澄みきった
蒼穹
(
あおぞら
)
を眺めていました。
十時五十分の急行
(新字新仮名)
/
モーリス・ルヴェル
(著)
右の手には、そこらから拾って来たらしい細長い
板片
(
いたぎれ
)
を持って、それを左右に打ちふりながら、橋のほうから来る電車に合図のような事をしていた。
柿の種
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
そうして
良
(
い
)
い加減、暖たまったところで立ち上るとすぐに、私を流し場の
板片
(
いたぎれ
)
の上に引っぱり出して、前後左右から冷めたい
石鹸
(
シャボン
)
とスポンジを押し付けながら
ドグラ・マグラ
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
手近に金のない時は、
板片
(
いたぎれ
)
の端に
黐
(
もち
)
をつけて、
銭函
(
ぜにばこ
)
の中から銀貨を釣り出した。
足迹
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
もちろん
帆布
(
ほぎれ
)
もない。
板片
(
いたぎれ
)
もない。
恐竜島
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
▼ もっと見る
池の波紋が遂に
汀
(
みぎわ
)
に達すると、そこに浮いている木の葉や
板片
(
いたぎれ
)
が動揺し
少時
(
しばらく
)
してまたもとの静平に復する。
無線電信の近状
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
その板戸の継ぎ嵌めだらけの
板片
(
いたぎれ
)
を一つ一つに検めていた草川巡査は
巡査辞職
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
これからだんだん暑くなりますから、
田圃
(
たんぼ
)
の小流れのようなところで、
板片
(
いたぎれ
)
などで水を
堰
(
せ
)
き止めて早吸の瀬戸や鳴門の模様をこしらえてみるのも面白かろうと思います。
瀬戸内海の潮と潮流
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
板
常用漢字
小3
部首:⽊
8画
片
常用漢字
小6
部首:⽚
4画
“板”で始まる語句
板
板塀
板葺
板敷
板木
板囲
板子
板橋
板庇
板戸