“外囲”のいろいろな読み方と例文
旧字:外圍
読み方割合
そとがこい50.0%
ぐわいゐ10.0%
そとがこひ5.0%
がいい5.0%
そとい5.0%
そとがこ5.0%
そとがわ5.0%
そとのり5.0%
そとまわり5.0%
まわり5.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
類焼るいしょうの跡にてその灰をき、かりに松板を以て高さ二間ばかりに五百間の外囲そとがこいをなすに、天保てんぽう時代の金にておよそ三千両なりという。
旧藩情 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
北は京橋通の河岸かしで、書院の庭から見れば、対岸天満組の人家が一目に見える。たゞ庭の外囲ぐわいゐに梅の立木たちきがあつて、少し展望をさへぎるだけである。
大塩平八郎 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
着物を引つかけただけで、まだ帯もしめない男の子たちは、黒いふんどしや帯を引きずりながら、プールの外囲そとがこひのところまで走つて行きました。
プールと犬 (新字旧仮名) / 槙本楠郎(著)
その内面的発展によって外囲がいいに特殊の趣味が現われて来る。さてこの法線OPは、対自性的矩形と、対他性的矩形とのおのおのを垂直に二等分している。
「いき」の構造 (新字新仮名) / 九鬼周造(著)
丸いふちに黄を帯びた輪をぼんやりふくらまして輪廓もたしかでない。黄な帯は外囲そといに近く色を失って、黒ずんだあいのなかに煮染出にじみだす。流れれば月も消えそうに見える。
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
可賀島は少し離れていたから、一時鼠はそれへ引移ったのであろうが、是もどうやらもう新田場の外囲そとがこいになって、もう鼠ばかりの隠れ里ではなくなってしまったのである。
海上の道 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
お夏はかざしていた日傘の柄を横に倒してじっと見たが、右手めてに商品陳列所の外囲そとがわが白ずんで、窓々の硝子がらすがぼやけて見えるばかりか、蝉の声さえ地の下に沈んで、人気はなく
三枚続 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
少し緩いので、足に巻いた反古紙ほごがみ、方三寸ほどのをしわを伸して見ると、桝形ますがたの図を引いて、外囲そとのり内囲うちのりから、深さの寸法まで、書き込んであるのです。
その外囲そとまわりにはどこにも牧草が茂っているのに。
しかし、外囲まわり器物うつわものはそのように人間どおりでありますが、中身は宇宙生命の真理を湛えられ、永劫不滅の体験に立たれていました。
仏教人生読本 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)