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外囲
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そとがこい
ふりがな文庫
“
外囲
(
そとがこい
)” の例文
旧字:
外圍
類焼
(
るいしょう
)
の跡にてその灰を
掻
(
か
)
き、
仮
(
かり
)
に松板を以て高さ二間
許
(
ばか
)
りに五百間の
外囲
(
そとがこい
)
をなすに、
天保
(
てんぽう
)
時代の金にておよそ三千両なりという。
旧藩情
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
女郎花 矢狭間も、物見も、お目触りな、泥や、鉄の、重くるしい、
外囲
(
そとがこい
)
は、ちょっと取払っておきました。
天守物語
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
やがて船室の
外囲
(
そとがこい
)
のベンチに長々と横になって、星のちらつく空を仰いだ。少しうとうとと眠りさえした。
トニオ・クレエゲル
(新字新仮名)
/
パウル・トーマス・マン
(著)
お島は
楆
(
かなめ
)
と
欅
(
けやき
)
の木とで、二重になっている
外囲
(
そとがこい
)
の
周
(
まわり
)
を、
其方
(
そっち
)
こっち廻ってみたが、何のこともなかった。
あらくれ
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
そして
一雨
(
ひとあめ
)
降ればすぐに雑草が芽を吹きやがて花を咲かせ、忽ちにして
蝶々
(
ちょうちょう
)
蜻蛉
(
とんぼ
)
やきりぎりすの飛んだり
躍
(
は
)
ねたりする野原になってしまうと、
外囲
(
そとがこい
)
はあってもないと同然
日和下駄:一名 東京散策記
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
▼ もっと見る
願行寺は門が露次の奥に南向に附いていて、道を隔てて寄宿舎と対しているのは墓地の
外囲
(
そとがこい
)
である。この外囲が
本
(
もと
)
は
疎
(
まばら
)
な生垣で、大小高低さまざまの墓石が、道行人の目に触れていた。
細木香以
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
あたりが
如何
(
いか
)
にも静かで、何一つ動くものがないので、
暫
(
しばら
)
くじっと見ていると、向うにはっきり見えている
外囲
(
そとがこい
)
の
柵
(
さく
)
がじりじりと手前の方へ寄って来て、暫くしてまた留まるように見える。
みれん
(新字新仮名)
/
アルツール・シュニッツレル
(著)
私たち二人は
三田通
(
みたどおり
)
に沿う
外囲
(
そとがこい
)
の
溝
(
どぶ
)
の
縁
(
ふち
)
に
立止
(
たちどま
)
って何処か
這入
(
はい
)
りいい処を見付けようと思ったが、板塀には少しも
破目
(
やぶれめ
)
がなく溝はまた広くてなかなか飛越せそうにも思われない。
日和下駄:一名 東京散策記
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
階
(
きざはし
)
を下りざまに、見返ると、
外囲
(
そとがこい
)
の天井裏に
蜘蛛
(
くも
)
の巣がかかって、風に軽く吹かれながら、きらきらと輝くのを、不思議なる
塵
(
ちり
)
よ、と見れば、
一粒
(
いちりゅう
)
の金粉の落ちて輝くのであった。
七宝の柱
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
右は高等学校の
外囲
(
そとがこい
)
、左は角が出来たばかりの会堂で、その
傍
(
そば
)
の小屋のような家から車夫が声を掛けて車を勧めた処を通り過ぎると、土塀や
生垣
(
いけがき
)
を
繞
(
めぐ
)
らした屋敷ばかりで、その間に
綺麗
(
きれい
)
な道が
青年
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
それを
這入
(
はい
)
ると、向うに
煤
(
すす
)
けたような古家の玄関が見えているが、そこまで行く間が、左右を
外囲
(
そとがこい
)
よりずっと低いかなめ垣で
為切
(
しき
)
った道になっていて、長方形の
花崗石
(
みかげいし
)
が飛び飛びに敷いてある。
百物語
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
外
常用漢字
小2
部首:⼣
5画
囲
常用漢字
小5
部首:⼞
7画
“外”で始まる語句
外
外套
外面
外道
外出
外見
外国
外部
外聞
外濠