“外面”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
そと25.0%
そとも16.3%
とのも16.3%
おもて9.8%
げめん8.7%
うわべ7.6%
そとづら4.3%
うはべ3.3%
ぐわいめん3.3%
うわつら2.2%
がいめん1.1%
そとべ1.1%
ソトモ1.1%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ただ喫驚びっくりした余りに怒鳴り、狼狽うろたえたあまりに喚いたので、外面そとに飛び出したのは逃げ出したるに過ぎない。
酒中日記 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
海老錠えびぢやうのおりた本殿ほんでんの扉が向ふの方に見えて、薄暗い中から八寸ぐらゐの鏡が外面そとの光線を反射してゐた。
東光院 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
あふち外面そともかげ つゆおちて、さみだれるゝかぜわたるなり(前大納言忠良さきのだいなごんたゞよし
歌の話 (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)
余が此の北奥の洞庭西湖に軽鞋けいあいを踏入れし時は、風すさび樹鳴り物凄き心地せられて、仲々に外面そともに出でゝ島の夜景を眺むべき様もなかりき。
松島に於て芭蕉翁を読む (新字旧仮名) / 北村透谷(著)
五十三つぎ絵双六ゑすごろくをなげだして、障子しやうじ細目ほそめにあけたあねたもとのしたからそつと外面とのもをみました。
桜さく島:見知らぬ世界 (新字旧仮名) / 竹久夢二(著)
検疫所が近づいたのだなと思って、えりもとをかき合わせながら、静かにソファの上にひざを立てて、眼窓めまどから外面とのもをのぞいて見た。
或る女:1(前編) (新字新仮名) / 有島武郎(著)
「ところで、外面おもてには多勢の人だかりだが、あの中に、親方の知らない顔が一人でも交っちゃいないだろうか。見て来て貰いたいが」
今ちょいと外面おもててめえが立って出て行った背影うしろかげをふと見りゃあ、あばれた生活くらしをしているたアが眼にも見えてた繻子しゅすの帯
貧乏 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
篤実とくじつ外面げめんとし、奸慾かんよく内心ないしんとするを狼者おほかみものといひ、よめ悍戻いびる狼老婆おほかみばゝといふ。
華厳経けごんきょう外面げめん如菩薩にょぼさつ内心ないしん如夜叉にょやしゃと云う句がある。知ってるだろう」
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
つまりは外面うわべはあまりないくせに、そこほうでよくるとった、よほど不思議ふしぎ似方にかたなのでございます。
其のたがいに笑うのを師匠が見ると外面うわべへはあらわさないが、何か訳が有るかと思って心ではきます。
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
だが、一旦「外面そとづら」となると、快活で愛想がよく、不景気のフの字も見せず、万事いやな顔などせずきれいごとで行こうという、お嬢さまの圭子だった。
貞操問答 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
人間は外面そとづらに出さないで、どういう不了簡ふりょうけんを持っていないとも限りません。
白花の朝顔 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
さうしてかの柳河のただ外面うはべに取すまして廃れた面紗おもぎぬのかげに淫らな秘密を匿してゐるのに比ぶれば、凡てがあらはで、元気で、また華やかである。
水郷柳河 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
外面うはべだけは可なり鄭重に、直也を引いた。
真珠夫人 (新字旧仮名) / 菊池寛(著)
二に曰く人骨の外面ぐわいめんことに筋肉の付着點に刄物はものきづ有り。
コロボックル風俗考 (旧字旧仮名) / 坪井正五郎(著)
僕のは其不調和をそとした迄で、君のは内に押し込んで置く丈の話だから、外面ぐわいめんに押し掛けた丈、僕の方が本当の失敗のすくないかも知れない。でも僕は君に笑はれてゐる。さうして僕は君を笑ふ事が出来ない。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
『だから下手が飛び付いて描くのですよ、自分の力も知らないで、ただ景色のいいに釣られてやるのですからでき上がって見ると、まるで景色の外面うわつら塗抹なすくった者になるのです。』
小春 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
外面うわつらだけで人のする事をなんとかおっしゃるのは少し残酷ですわ。……いゝえね」
或る女:1(前編) (新字新仮名) / 有島武郎(著)
その代りに、今度は珠子を非難し、君の脚を売ることを望むような女性は外面がいめんにょ菩薩ぼさつ内心ないしんにょ夜叉やしゃだといって罵倒ばとうした。
大脳手術 (新字新仮名) / 海野十三(著)
彼方かなたの狐も一生懸命、はたの作物を蹴散けちらして、里のかたへ走りしが、ある人家の外面そとべに、結ひめぐらしたる生垣いけがきを、ひらりおどり越え、家のうちに逃げ入りしにぞ。
こがね丸 (新字旧仮名) / 巌谷小波(著)
アフチ咲く外面ソトモの木かげ 露おちて、五月雨るゝ風わたるなり(忠良)