“外部”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
そと67.6%
ぐわいぶ13.5%
がいぶ10.8%
うわべ2.7%
おもて2.7%
そとがわ2.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
もし自刃ならば、切物を外部そとへ向けて横差しに通しておいて前へ掻くのが普通だから、自然、痕が外部へ開いていなければならない。
外部ぐわいぶだとか、内部ないぶだとか……。いやわたくしには然云さういことすこしもわからんです。わたくしつてゐることたゞ是丈これだけです。』と、かれ立上たちあがり、おこつた院長ゐんちやうにらける。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
おとこは、そのてつろうなかでは、自由じゆうあるくことすらできませんでした。また、ゆびすにもされないように、外部がいぶは、金網かなあみられていたのでした。
おけらになった話 (新字新仮名) / 小川未明(著)
どういうものか健三は非道ひどくその光を怖れた。同時にはげしくそれをにくんだ。我慢な彼は内心に無事を祈りながら、外部うわべではいて勝手にしろという風を装った。
道草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
おぼろ氣ながら見てしまつた女隱居は、危ふく殺されるところでしたが、曲者は曉近い外部おもての人通りに驚いて逃出し、既にやいばを喉笛に擬せられた女隱居は、危ふいところで命を助かつたのでした。
退屈の刻を、数十すじゅうの線にかくして、行儀よく三つ鱗の外部そとがわを塗り潰す子と、尋常に手を膝の上に重ねて、一劃ごとに黒くなるまるの中を、端然たんねんと打ち守る母とは、咸雍かんようの母子である。和怡わいの母子である。
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)