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然云
何卒是非一つ
聽いて
頂きたい、と
云ふのは、
實は
然云ふ
譯であるから、
寧君は
病院に
入られた
方が
得策であらうと
考へたのです。
『
外部だとか、
内部だとか……。いや
私には
然云ふ
事は
少しも
解らんです。
私の
知つてゐる
事は
唯是丈です。』と、
彼は
立上り、
怒つた
眼で
院長を
睨み
付ける。
指れぬ私し
勿々以て
然樣成事思ひ
寄ずお
許し成されて下されと云
紛すを忠兵衞は
尚種々に
言ひ
寄つゝ
頓て言葉を
和らげて言ひ出しけるは
然云御前の
心底を