“心底”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
しんそこ59.7%
しんてい34.3%
しんてえ1.5%
こゝろざま1.5%
ぞっこん1.5%
むなそこ1.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
心底しんそこから感謝の意をひょうした上で、自分の考えも少し聞いてもらいたいのは山々であったが、何分にも鼻の奥が詰って不自由である。
坑夫 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
その心底しんていが判ってればこそ、てめえを養子に迎えるはずのお春さんが、てめえの味方になっちゃアくれねえんだ。どうだ、申し開きがあるか
をんなはそれりいがな、そんだつて盲目めくらだもの目鼻立めはなだちべえぢやなし、心底しんてえせえよけりやえゝとおもつてな
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
申立けるこそをかしけれ扨さしも種々いろ/\樣々さま/″\もつれし公事くじ成りしが今日の一度にて取調べすみに相成口書の一だんまでに及びけり嗚呼あゝ善惡ぜんあく應報おうはういちじるしきはあざなへるなはの如しと先哲せんてつ言葉ことばむべなるかな村井長庵は三州藤川在岩井村に生立おひたち幼年えうねんの頃より心底こゝろざまあしく成長するにしたが惡行あくぎやう増長ぞうちやうして友達の勘次郎と云者を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
是は富五郎が惣次郎の女房お隅に心底ぞっこん惚れておりましても、惣次郎があるので邪魔になりますから、いっそかたづけて自分の手に入れようという悪心でござりますが
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
胸の鬱結むすぼれも解けてムシャクシャも消え消えになり、今までの我を怪しむばかり、心の変動、心底むなそこに沈んでいたうれしみ有難みが思い懸けなくもニッコリ顔へ浮み出し懸ッた……が
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)