“しんてい”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
心底59.0%
心態7.7%
進呈7.7%
真定2.6%
神庭2.6%
秦棣2.6%
新定2.6%
新邸2.6%
晨亭2.6%
深底2.6%
真底2.6%
真諦2.6%
親聴2.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
詰らん女を連れて行っては親類では得心しませんが、是はこう/\いう武士さむらいの娘、こういう身柄で今は零落おちぶれて斯う、心底しんていも是々というので
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
いや年齢差だけでなく、秀吉が生れて二十九年をかぞえていた頃の人生と、玄蕃盛政が経て来た二十九年の歩みとでは、その境遇でも心態しんていでも、たいへんなちがいがある。
新書太閤記:08 第八分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そのかわりおれいは二まではずもうし、羽織はおりもおまえ進呈しんていすると、これこのとおりお羽織はおりまでくだすったんじゃござんせんか。
おせん (新字新仮名) / 邦枝完二(著)
呉傑ごけつ平安へいあんは、盛庸せいようの軍をたすけんとして、真定しんていより兵を率いてでしが、及ばざること八十里にして庸の敗れしことを聞きて還りぬ。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
八月耿炳文こうへいぶん兵三十万を率いて真定しんていに至り、徐凱じょがいは兵十万を率いて河間かかんとどまる。炳文は老将にして、太祖創業の功臣なり。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
神のおなわをあずかって、神庭しんてい狼藉者ろうぜきもの捕縛ほばくする使いである。理非りひはともあれ、御岳みたけおきてを見るなかれ」のちかいをやぶった忍剣にたいして、とうぜん、そのご神縄しんじょうがくだったのである。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
また伊那丸いなまるも、それをとがめるどころではなく、自分の手飼てがいの者が神庭しんていをけがしたのであるから、しゅたる自分の謹慎きんしんするのはとうぜんであって、まだ二十一日にみたないうちにゆるしをたもうのは
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
秦棣しんていが宣州の知事となっている時である。某村の民家で酒を密造しているのを知って、巡検をつかわして召捕らせた。
その家の主人とせがれと孫との三人も、その事情を訴えるために付いて行った。さて行き着くと相手の態度は俄かに変って、知事の秦棣しんていは巡検らの縄を解いて、あべこべにかの親子ら三人を引っくくった。
また、新定しんていというものがあるが、それはくだってげんの頃に出来たもので、ほんとの定窯ではない。
骨董 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
そんなわけで、彼は間もなく、新邸しんていの中にまたもう一つ新しく素晴らしいものを加えた。それは生々なまなましい新妻にいづまであることは云うまでもあるまい。
(新字新仮名) / 海野十三(著)
折からあたかも官報局長は更任して、卓落不覊ふきなる処士高橋自恃庵は去って、晨亭しんてい門下の叔孫通しゅくそんつうたる奥田義人おくだよしんどが代ってその椅子に坐した。
二葉亭四迷の一生 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)
何時いつ良人りょうじんが余の心の深底しんていを悟らん時もありぬべし、貞婦の心の一念よりして彼の改むる時もやあらむ、最終まで忍ぶものは幸なり、余も余の神の助にて何をか忍び得ざらんや。
基督信徒のなぐさめ (新字新仮名) / 内村鑑三(著)
自分は旅行が兄のために有利であると認めたから、Hさんをわずらわして、これだけの手続を運んだのであるが、真底しんていを自白すると、自分の最もんでいるのは、兄の自分に対する思わくであった。
行人 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
まづ内容があつて、形式は後から拵へるものだと思ふものがあつたら、それは創作の真諦しんていに盲目なものの言なのだ。簡単な例をとつて見てもわかる。
芸術その他 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
其の筆記を読んで其の説話を親聴しんていするの感あらしむるに至りしを以て、議会、演説、講義等直写の筆記を要する会席に聘せられ、之を実際に試み頗る好評を得たり。
怪談牡丹灯籠:03 序詞 (新字新仮名) / 若林玵蔵(著)