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先哲
先哲いはく……
君子はあやふきに
近よらず、いや
頬杖で
讀むに
限る。……
垣の
卯の
花、さみだれの、ふる
屋の
軒におとづれて……か。
罰する時は
士以て
徒たるべし一夫
憤りを
含めば三年雨降ずと云
先哲の語あり百姓は國の寶人の命は千萬金にも
換難し然るを
正直篤實なる九助を
今更これを
改めて
苗字を
先にし
名を
後にするにも
及ばない。
餘計な
事であるといふ
人もあるが、わが
輩はさうは
思はない。
過ちて
改むるに
憚るなかれとは
先哲の
名訓である。