“含”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ふく83.7%
ふふ3.2%
2.6%
2.1%
ふくみ1.6%
くく1.1%
くゝ1.1%
ふくん1.1%
クヽ1.1%
0.5%
ふくま0.5%
ふくめ0.5%
ふゝ0.5%
クク0.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
拜借はいしやく仕つり度是迄推參すいさん候といふに強慾がうよく無道ぶだうの天忠和尚滿面まんめんゑみふくみ夫は重疊ちようでふの事なりさてわけは如何にと尋ぬるに大膳はひざすゝめ聲を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
なお此時家持は、「ふふめりし花の初めに来しわれや散りなむ後に都へ行かむ」(同・四四三五)という歌をも作っているが、下の句はなかなかうまい。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
御二人手を御取合で互に涙んでらッした御様子てッたら、私も戦地へお行でなさる兄さんが、急に欲しくなった位でした。
昇降場 (新字新仮名) / 広津柳浪(著)
さりとは折角精魂めて再刻した国貞くにさだや英泉の美しい複製版画を、自ら墨滴で汚してしまつてゐるものとじつに私は惜み度かつた。
吉原百人斬り (新字旧仮名) / 正岡容(著)
一、一味のおのおの存寄ぞんじより申出もうしいでられ候とも、自己の意趣をふくみさまたげ候儀これあるまじく候。誰にても理の当然に申合すべく候。
四十八人目 (新字新仮名) / 森田草平(著)
其中そのうちにお腹もくちくなり、親の肌で身体もあたたまって、とろけそうない心持になり、不覚つい昏々うとうととなると、くくんだ乳首が抜けそうになる。
平凡 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
梅三郎は間が悪そうに薬をくゝんで飲ませますと、若江はようやくうゝんと気が付きました。
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
「ちょっと平岡ひらおかさんに頼まれて来た用があるのよ、此処でも話せますよ、もう遅いもの、上ると長座ながくなるから。……」と今来た少女は言って、笑をふくんんでいる。
二少女 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
姫は、誰にも教はらないで、裾をハギまであげた。風は、姫の髮を吹き亂した。姫は、いつとなく、モトヾリをとり束ねて、襟から着物の中に、クヽみ入れた。夜中になつて、風雨が止み、星空が出た。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫釈迢空(著)
わたしは微笑わらいみながら真面目まじめになって、そのくせ後へはむきもせずに耳をすましていた。
マダム貞奴 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
爰にはこび小西屋には裏手の明地あきちへ更に武左衞門が隱居所いんきよじよいとな普請ふしん出來しゆつたいの其の上は爰より嫁入よめいりをさせんと計りぬ然るに大岡忠相ぬしは町奉行の身をもちて之が𫥇人なかうどに立んと言しは元益等がうらみふくまんを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
徳太郎君此處ここへも到り夜々よな/\あみおろされける此事早くも山田奉行やまだぶぎやう大岡忠右衞門きゝて手附の與力よりきに申付召捕めしとるにはおよばず只々嚴重げんぢう追拂おひはらふべしと申ふくめければ與力よりき兩人その意を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
吾がこぼす白き飯粒ひとつひとつ取りてふゝます母は笑ひて
雀の卵 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
姫は、いつとなく、モトドリをとり束ねて、襟から着物の中に、ククみ入れた。夜中になつて、風雨が止み、星空が出た。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)