ふくみ)” の例文
一、一味のおのおの存寄ぞんじより申出もうしいでられ候とも、自己の意趣をふくみさまたげ候儀これあるまじく候。誰にても理の当然に申合すべく候。
四十八人目 (新字新仮名) / 森田草平(著)
の巨象と、幾頭の獅子と、この蜈蚣と、この群集とがついに皆式場に会したることをおんふくみの上、静にお考へあひなり候はば、いかなる御感おんかんじか御胸おんむねに浮び候や。
凱旋祭 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
飛行ひかうなさばいざしらず我が庭の飛石に草履ざうりかたが血にて明々あり/\殘るの所謂いはれなしこれしんうたがふべき一ツなり然すれば傳吉に意旨いしふくみし者猿島川へんにて男女のがいされたるを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)