“夜々”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
よるよる21.4%
よなよな17.9%
よよ17.9%
よな/\14.3%
よる/\7.1%
ヨルヽヽ7.1%
やや3.6%
や/\3.6%
よゝ3.6%
ヨルヨル3.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
学者がくしゃは、しばらくたたずんで、むかし、このてらうつくしいあまさんが、夜々よるよるそらあおいで、つきひかりに、くも姿すがたに、物思ものおもいにしずんだ姿すがた想像そうぞうしたのであります。
三つのかぎ (新字新仮名) / 小川未明(著)
少女は名を宋金花そうきんくわと云つて、貧しい家計を助ける為に、夜々よなよなその部屋に客を迎へる、当年十五歳の私窩子しくわしであつた。
南京の基督 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
いつもほこりっぽい建物たてもの屋根やねからがって、あちらの屋根やねあいだちるのでした。くさは、夜々よよ大空おおぞらかがやほしひかりあおいで、ひとりさびしさにいたのです。
山へ帰りゆく父 (新字新仮名) / 小川未明(著)
予が面體めんたい見覺みおぼあるかとの御尋なり此時忠右衞門かしこまり奉る上意の通り私し儀山田奉行勤役中きんやくちう先年阿漕が浦なる殺生禁斷せつしやうきんだんの場所へ夜々よな/\あみ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
ゆる荒熊あらくまと一しょにもつながれう、はかなかにも幽閉おしこめられう、から/\と骸骨がいこつむさくさ向脛むかはぎばんだあごのない髑髏しゃれかうべ夜々よる/\おほかぶさらうと。
あれほど、夜々ヨルヽヽ見て居た俤人オモカゲビトの姿も見ずに、安らかな氣持ちが續いてゐるのである。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫釈迢空(著)
爺さんの寿命を日々にちにち夜々ややちぢめつゝあるものは、斯展望台である。余は爺さんに目礼して、展望台の立つ隣の畑に往った。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
同級どうきう女生徒ぢよせいと二十にんそろひのごむまりあたへしはおろかのこと馴染なじみふでやにたなざらしの手遊てあそびかひしめて、よろこばせしこともあり、さりとは日々にち/\夜々や/\散財さんざい此歳このとしこの身分みぶんにてかなふべきにあらず
たけくらべ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
何うもずうずうしい奴で……私の時貴方あんたのおとっさんにう云っただよ、彼の女を持ってゝは駄目だ、夜々よゝ斯う云う奴が這入って、斯う云う訳があるって、貴方のお父さんに意見を云っただが
霧陰伊香保湯煙 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
あれほど、夜々ヨルヨル見て居た俤人オモカゲビトの姿も見ずに、安らかな気持ちが続いてゐるのである。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)