“物思”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ものおも66.7%
ものおもひ15.2%
ものも12.1%
ものおもい3.0%
ものもひ3.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
鼻筋はなすぢ象牙彫ざうげぼりのやうにつんとしたのがなんへば強過つよすぎる……かはりには恍惚うつとりと、なに物思ものおもてい仰向あをむいた、細面ほそおも引緊ひきしまつて
人魚の祠 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
このから、少年せいねんのちいさいむねにはおほきなくろかたまりがおかれました。ねたましさににてうれしく、かなしさににてなつかしい物思ものおもひをおぼえそめたのです。
桜さく島:見知らぬ世界 (新字旧仮名) / 竹久夢二(著)
あかねさす昼は物思ものもひぬばたまの夜はすがらにのみし泣かゆ 〔巻十五・三七三二〕 中臣宅守
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
彼等もまた私のように物思ものおもいしているからだろう、というのである。どういう物思かというに、妻恋つまこいをして、妻を慕いつつ飛んで行くという気持で、自分の心持を雁に引移して感じて居るのである。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
その運命のはかなきこと我と同じきなるべし。我は大息ためいきを抑へて友の肩にりたり。友は慰めて云ふやう。物思ものもひも好き程にせよ。