“鼻筋”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
はなすぢ80.0%
はなすじ20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
鼻筋はなすぢ象牙彫ざうげぼりのやうにつんとしたのがなんへば強過つよすぎる……かはりには恍惚うつとりと、なに物思ものおもてい仰向あをむいた、細面ほそおも引緊ひきしまつて
人魚の祠 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
こえぬと見えせいたか面體めんてい柔和にうわにて眉毛まゆげ鼻筋はなすぢ通りて齒並はならそろいやみなき天晴の美男にして婦人ふじんすく風俗ふうぞくなり衣類は黒七子くろなゝこの小袖にたちばな紋所もんどころつけ同じ羽折はをり
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
アッと、顔をみると鼻筋はなすじの正しい、色こそ熱射に焼けているが、まぎれもない白人だ。
人外魔境:01 有尾人 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
まゆ長く、ひとみ黒く、色雪の如きに、黒髪のびん乱れ、前髪の根もわかるゝばかり鼻筋はなすじの通つたのが、寝ながら桂木の顔を仰ぐ、白歯しらはも見えた涙の顔に、はれぬえみを含んで、ハツとする胸に
二世の契 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)