“柔和”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
にゅうわ38.0%
にうわ22.8%
おとな12.7%
やさし8.9%
おとなし5.1%
やさ5.1%
すなお1.3%
にこや1.3%
やはらか1.3%
やわら1.3%
(他:2)2.2%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
“柔和”を含む作品のジャンル比率
芸術・美術 > 演劇 > 大衆演芸6.5%
文学 > 日本文学 > 小説 物語1.3%
文学 > 日本文学 > 小説 物語(児童)1.1%
(注)比率=対象の語句にふりがなが振られている作品数÷各ジャンルの合計の作品数
いわゆる売りことばに買いことば、こちらが柔和にゅうわにおだやかなる心をもって人に接すれば、相手の柔和な心を抽き出す。
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
気負い立つ紀昌をむかえたのは、羊のような柔和にゅうわな目をした、しかしひどくよぼよぼのじいさんである。
名人伝 (新字新仮名) / 中島敦(著)
となりてら觀音樣くわんをんさま御手おんてひざ柔和にうわの御さうこれもめるがごと
ゆく雲 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
吉三郎の聲は悲しさうです。二十二三の少し柔和にうわだが良い男、お濱が夢中になるのも無理はない——と、平次は見て居ります。
逃ぐる者をば龍となりて追ひ、齒や財布を見する者にはこひつじのごとく柔和おとなしきかの僭越のうから 一一五—一一七
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
母「汝口がえらいから人中へ入って詰らねえ口利いては旦那様の顔に障るから気イ付けて能く柔和おとなしく慎しんでてこうよ」
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
「僕はね、若し彼女あのおんながおしょうさんのように柔和やさしい人であったら、こんな不幸な男にはならなかったと思います。」
恋を恋する人 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
外所そとは豆腐屋の売声高く夕暮近い往来の気勢けはい。とてもこの様子ではと自分は急に起て帰ろうとすると、母は柔和やさしい声で、
酒中日記 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
そのお話しというのは、ほんとうに有そうな事ではないんでしたが、奥さまの柔和おとなしくッて、時として大層あわれっぽいお声を聞くばかりでも、嬉しいのでした。
忘れ形見 (新字新仮名) / 若松賤子(著)
田中屋たなかや柔和おとなしぶりにごまかされて、一つは學問がくもん出來できおるをおそれ、横町組よこてうくみ太郎吉たらうきち、三五らうなど
たけくらべ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
ベンヺ やれ/\、柔和やさしらしうゆるこひめが、そんなむごいことや手荒てあらいことをしますか?
赤くかじかんだ手で、濡雑巾ぬれぞうきんしぼりながら、例のごとく柔和やさしいにこやかな顔をして、
(新字新仮名) / 夏目漱石(著)
それに気質きだてがまことに柔和すなお
ドグラ・マグラ (新字新仮名) / 夢野久作(著)
そして黙って、手招ぎしますもんですから、かねちゃんは猫を抱いたままで、お爺さんの傍へ怖る怖る参りますとお爺さんは、柔和にこやかに笑顔を見せて、黙って、手招ぎして来い来いと言うのであります。
嵐の夜 (新字新仮名) / 小川未明(著)
承毛うけげは白く柔和やはらかに谷のおと飛ぶときも
藤村詩抄:島崎藤村自選 (旧字旧仮名) / 島崎藤村(著)
玄関へ立つと、面長で、柔和やわらかなちっとも気取きどりっけのない四十ぐらいな——後で聞くと主人だそうで——質素な男が出迎えて、揉手もみでをしながら、御逗留ごとうりゅうか、それともちょっと御入浴で
みさごの鮨 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
と云いながら、雲は無いがなんとなく不透明ふとうめいな白みを持っている柔和やわらかな青い色のそらを、じーっとながめた。
雁坂越 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
そこの表情には春、雪解けの野原で銀色の草の若芽モエを喰ふ牛のハダ柔和ヤヤシミがある。
地方主義篇:(散文詩) (旧字旧仮名) / 福士幸次郎(著)