“外貌”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
がいぼう69.2%
ぐわいばう7.7%
うわべ2.6%
おもて2.6%
がいぽう2.6%
そつぽ2.6%
そつぽう2.6%
やうす2.6%
ようす2.6%
アウトライン2.6%
ミテクレ2.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
また南洲なんしゅう自身についていえば、ようによりては外貌がいぼうおそろしい人のようにも思われ、あるいは子供も馴染なじむような柔和にゅうわな点もあった。
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
悪霊あくりやうのなかのスタヴローギンのいやらしい外貌ぐわいばうに似てゐる気がして気持ちが悪かつた。
浮雲 (新字旧仮名) / 林芙美子(著)
師よ、我らは知る、汝は真にして、誰をもはばかり給うことなし、人の外貌うわべを見ず、真をもて神の道を教え給えばなり。
生れて十七年の住みなれし家にそむき、恩愛厚き父母の膝下しっかを離れんとする苦しさは、しのぶとすれど胸に余りて、外貌おもてにや表われけん、帰るさの途上みちみちも、母上は妾の挙動をあやしみて
妾の半生涯 (新字新仮名) / 福田英子(著)
それは、外貌がいぽうだけではなく、性格もすっかり違っていると、お高は思っていた。
巷説享保図絵 (新字新仮名) / 林不忘(著)
呂昇なぞも、女義太夫としては外貌そつぽもよし、声もよいが、平常ふだん咽喉を使ひ過ぎるせゐで、首がぼうくひのやうにがつしりと肥つてゐる。
鼠の外貌そつぽうがこの悪戯者いたづらものに似てゐるのは、飛んだ幸福しあはせで、名もない、ちんちくりんな野鼠までが長い口髯をひねりながら、象をおどかす事が出来るのだ。
番頭の庄兵衞、無口らしく頑固らしい外貌やうすに似ず、思ひきつていろ/\のことを打合けてくれましたが、恐らくこれは、新主人に對する、日頃の鬱憤を漏らしたものでせう。
眼鏡もひげもなく、毬栗いがぐり頭で、黒の背広に鼠色ねずのネクタイという、誠に平凡な外貌ようすの山井検事が、大兵肥満で、ガッシリした、実行力に富む署長と、相対した時には、佳いコントラストを為した。
越後獅子 (新字新仮名) / 羽志主水(著)
その日のうちに、平次は八丁堀に飛んで行って、与力よりきの笹野新三郎に逢い、事件の外貌アウトラインをもう一度調べ直した上、常盤橋の猪之吉を訪ねて、一応渡りをつけました。
千鳥は外貌ミテクレ十分、解釈ハラが違つてゐた。立女形の役どこであつても、立女形の腹で演ずべき蜑処女ではなかつたからである。千鳥で失敗し、静御前で成功するなどは思ひもよらなかつた。
芸の有為転変相 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)